Best 1
「砂上物語」(Storie Sulla Sobbia)1964年 イタリア
3つの物語で構成されたオムニバス映画
監督:リカルド・フェリーニ(フェデリコ・フェリーニの弟)
音楽:ジョバンニ・フスコ(メロディが地味だけれど心に残る映画音楽作曲家:私的評価 もちろんプロなので派手な曲も作る、例:「太陽はひとりぼっち」のテーマ)
出演:すべて素人
素晴らしい抒情篇映画だ。
内容の説明は割愛するけれど、
僕はイタリアなど行った事が無いにも拘らず、
何故か懐かしく、当時高校生だったが、
試写会の客席で一人こっそり涙が滲み出て来て止まらなかった。
ところが興行的には映画は全然ヒットしなかったのである(汗;)
ちょっと地味過ぎたんだろうね...(リカルドはこれまで俳優として数本映画に出演、鳴かず飛ばず、監督としてはこの映画1本だけでその後映画界から去ったのかも...全く記録は無し;汗; 風貌も兄と比べると、ちょっと粗野な感じで、やけにオッさんぽいし... 関係ないか;笑;)
音楽は3つのエピソードで構成され、それぞれ違うテーマ音楽(というよりBGM)が作られる。
最初の、4歳くらいの女の子(男の子っぽいが名前がフランチェスカなので女の子だ)が海岸で独り遊んでるシーンなどでさりげなく流れていたBGM、
(フルート演奏:セヴェリーノ・ガッツェラーニ、僕はよく知らない)
地味だけれど何故か琴線に触れたのであった(汗;)
↓この映像では後半で少ししか聴けないが本編では何回も流れていた
そして3つ目のエピソードの終わる頃のバックで流れていたのが、
いわゆるこの映画のテーマソング(日本でのみの扱いかも)だ。
邦題「砂の上のバラード」としてレコード発売されている(僕は所持していなかった)が、
日本だけの発売の可能性がある。
キコ・フスコという名の歌手だが、下手くそである(笑;)
のちに調べたらジョバンニ・フスコの息子だった、驚き。
しかしこれがまた哀愁味のあるメロディで良いのだ(あくまでも個人的な感想...)
さすがジョバンニ・フスコ。(巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督と組むことが多かった。「赤い砂漠」「太陽はひとりぼっち」「情事」etc...ああ、こう書いてると、脳みそと心臓がタイムトラベルしてしまうよ)
キコ・フスコ (Kico Fusco)、本名エンリコ・フスコ(Enrico Fusco)
1978年のサンレモ音楽祭に参加している、一応プロの歌手らしい(笑;)
「ああ離婚」(日本では劇場未公開)という、音楽担当ジョバンニ・フスコのやはりオムニバス映画の中でも挿入曲を歌っている
さて、どういうわけかこの曲が当時、高校の図書室のBGMでたまぁに流れていた。
あの時のBGMの選曲は誰がやっていたのだろうか...
お〜い、昭和39年〜40年にかけて都立九段高校の図書室の係だったひと、いませんかぁ〜
まさか有線放送などのはずがないし...
他は有名な当時のヒット映画音楽かクラシックばかりだったのに...
↓テーマソング「砂の上のバラード」(本当は単なる挿入曲)
あ〜、ほんとに涙がチョチョ切れまする! (あくまでも個人的です...;笑;)
なお、余談だけれど、
監督ミケランジェロ・アントニオーニと音楽のジョバンニ・フスコ
監督フェデリコ・フェリーニと音楽のニーノ・ロータ
この組み合わせは負けず劣らず最強黄金のコンビである!(今回の映画は違うけれど)