怪盗ローズが2人の前に姿を現した日からさらに時間が過ぎた。
コナンはなんとか怪盗ローズの正体を調べているが成果はゼロだった。

コナンたちはロンドンから帰国してそんなに日にちは経っていなかった。
だがコナンの心境は何故か少しずつ変わっていた。

(前は蘭のことが好きだったはずなのに…なんでだ?龍崎がオレの前に現れてから蘭のことを『ただの』幼馴染としか思えなくなってるなんて…)

そして世良真純の出現でもっと頭を悩ませていた。

帝丹小学校にて。
珍しく瞳美は学校に来なかった。
みんなは瞳美のことを心配していたが月翔は大丈夫だと言ってみんなを安心させようとしていた。

「なあ月摘、なんで龍崎は休んだんだ?」

月翔は溜息をつくと口を開いた。

「実は最近研究に力を入れててな…おととい熱が出てぶっ倒れたからな。今日は様子見で休ませた」

コナンとただ聞いていた哀は呆れ顔を浮かばせた。
だが月翔の知らないところであることが行われているなんて知る由もなかったのだ。

とある喫茶店にて。
真純はとある人物と待ち合わせをしていた。

そしてその人物は姿を現した。

「…久しぶりだね、瞳美ちゃん」

そう。
その人物は学校を休んでいた瞳美だったのだ。
瞳美は光の組織のメンバーでもある柊圭人(ヒイラギ ケイト)に送ってもらったのだ。

「まさか真純が此処に来るなんて思いもしなかったけどな?そんなに寂しかった?」
「まあね。中に入ろう?」

秘密な話をするには最適な場所で2人は座った。
注文を済まして待っていると真純が先に口を開いた。

「瞳美ちゃん…なんでそんな姿になったの?」
「まあ色々あって小さくなった。真純のことを私の私情で巻き込むわけにはいかないよ」

真純は悔しそうな顔をすると少し口調を荒げた。

「いつも瞳美は自己犠牲をするよね!『8年前』も『彼ら』のことを助けたのに彼らは瞳美のことを…」
「彼らのせいじゃないよ。私が勝手にやったことだし私は後悔していないよ?」

真純は瞳美が言ったことに悲しささえ覚えた。
瞳美たちの全てを知っていた数少ない人の内の1人だったからこそ悲しさを覚えたのだ。

「…そうやって自分のことを後回しにする癖、昔から変わってないよね?僕にできることないの?僕たち『幼馴染』でしょ?」
「わかって。真純を巻き込みたくないの、幼馴染だからこそ」

それから真純と瞳美は1時間話し込んでいた。
まあ久しぶりに会った幼馴染だ、話すことも少なくはないだろう。

それでもこの会話が終止符へと向かうとは瞳美以外誰1人知らなかったのだ。
全て動き始めていたが…ここから劇的に変わっていくことになった…

8年前に起きたこととは?
彼らとは一体誰なのか?

彼女が関わる謎が明かされるのは…
全てが終止符を打たれる寸前に明かされるのであろう…

(もう誰1人犠牲を出させない。私1人で全てを終わらせてやる)


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