明日、夫が帰ってくる。
とはいえ、ゴールデンウィークに9日間こちらにいたので、久しぶりという感じではない。
夫は昔からテレビが大好きで、朝起きても、仕事から帰ってきても、家ではずっとテレビがついている。
音量は私に気を使って下げてくれているのだけれど、テレビを見ない私には、その音が少しだけ疲れてしまう。
だから私は、そっとイヤホンをつけて音楽を流す。
静かな音に包まれている時間のほうが、やっぱり心が落ち着く。
夫はとてもいい人だ。
責任感が強くて真面目、仕事もできる。
今は取締役として忙しく働いている。
私にも優しいし、親戚からも本当に評判がいい。
だからこそ、自分から別居を切り出した時は少し迷いもあった。
あの時、夫は寂しそうな顔をしたけれど、最後は私の気持ちを尊重してくれた。
別居して2年目。
今は私は東京、夫は関西で暮らしている。
別居の理由は、とても些細なことに見えるのかもしれない。
東京を離れたくなかったこと、それからテレビの音。
友人に話すと「そんなことで?」と笑われるけれど、私にとっては毎日ずっと音が流れている空間が、想像以上に苦しかった。
夫は悪くないし、むしろ気を使ってくれていた。
それでも心が休まらなかったのだ。
ちなみに、別居を切り出した時は、浮気をしようなんて気持ちは本当に少しもなかった。