「噂話・・牡丹灯籠」7
ウンスは窓の外を見ていた。「今夜ね」独り言。そっと外に出るとそこには仏頂面をした隊長が待っていた。「どうして?」「来ると思ってましたよ」余計なことに首を突っ込んで。噂話で聞いたその場所まで2人で向かうことにした。すると月が出ていない闇の中・一つだけともされる灯りを発見した。「あれ」「しい」静かにするように隊長が真剣な目をする。あなたも気になっているんじゃないの。指さす先に一人の女の影が浮かび上がる。見ていると男が現れる。ランタンの灯りのみで道を照らしていく。「隊長・見える?」「いいえ」見えません。何も。つまりあれは幽霊だ。ときどき見分けがつかないので困る。幽霊と男は嬉しそうに逢瀬をかさねている。やがて男が帰っていく。幽霊も姿を消そうとしていた。「話しをしない?」ふいに声を声をかけられたので女は振り返り般若の形相に変化をする。「話すことなどない」かえれ。私の邪魔をするなとかっと目を開けてウンスへと手を伸ばしてくる。いきなり首を絞められる。「うぐ・・くるしい」ひっしにもがきその手を引きはがそうとしている。ウンス。隊長見えずとも何かが起きていると判断した。その瞬間雷功を放つ。ばちばち「ぎゃ」悲鳴を上げると幽霊がウンスから離れていった。地面に倒れる前にヨンが受け止める。「幽霊は?」「いない・・げほ・・ごほ・・・逃げちゃった」片目を上げて気配を探すが見つけられない。