ふむそうであろう。ヨンが頷いた。なにせそいつはトラの子なのだから。
「うそ」
ウンスは思わず腕に抱えたそれを落としかけた。
「ふにゃ」
猫のようになく。獣の子。
「普通の虎の子ではなさそうだ」
「そうよね」
山の中にいた。親とはぐれたか。それとも捨てられたのか。
「捨てられた?」
どうしてというように目を見開く。
獣には獣の決まりがある。無理につれてきてはいけない。
「よいか」
白い虎など野生では生きられないと親が判断しておいていったのだ。
「そんな」
腹を空かせているのかしきりにないていた。
「何をあげればいいの?」
「虎の子だぞ・・育てるつもりか?」
「せめて」
お乳が必要なくなるまでという。ヨンは簡単ではないぞという。
人の匂いが付けば野生に戻れなくなる。同情では世話できないきっぱり言われる。
「もちろんよ」
ふにゃーんと切なく鳴き続けている。
ヨンはウンスと虎の子を見比べてあきらめて・水を飲むのか確かめることにした。まぁ・・元気にないているので弱ってはいないだろう。
大きな入れ物にと水を入れていく。
タンが母と父を探しにやってくる。
「おんま・・ねこ」
「ねこじゃないのよ」
「虎の子だ」
「とら?」
始めてみる生き物にタンは興味津々だ。手を伸ばして水を飲む虎の子の頭に触れてみた。
とらの子は一瞬驚いて顔をあげるが水を再び飲んでいく。