「犬の寿命は短すぎる。本当に犬たちの唯一の欠点だ。(原文:Dogs’ lives are too short. Their only fault, really.)」
アメリカの作家アグネス・ターンブル(1888年~1970年)の言葉です。

世界中で知られている「虹の橋(原題:Rainbow Bridge)」(作者不詳)という散文詩があります。
「Just this side of heaven is a place called Rainbow Bridge. 
When an animal dies that has been especially close to someone here, that pet goes to Rainbow Bridge.」
「天国の少し手前に、虹の橋と呼ばれる場所があります。
この世で誰かと寄り添って暮らしていたペットは、死後、虹の橋へ行くのです。」
散文詩は、このように始まります。

虹の橋のふもとには緑の草原が広がり、食べ物や水、そして太陽の光に溢れ、その場所でペットたちは、老いや病気から回復した元気な体で仲間と楽しく遊び回っています。
しかし、たった一つ気がかりなのが、残してきた大好きな飼い主のことなのでした。

ある日一匹のペットの目に、草原に向かってくる人影が映ります。
懐かしいその姿を認めるなり、ペットは喜びにうち震え、仲間から離れて全力で駆けていき、飛びついて顔中にキスをします。

最愛のペットに再会したあなたは、その頭を何度も撫で、自分の人生から長い間失われていたけれど、心の中からは一時も消えたことのなかった、あなたへの信頼に満ちたペットの瞳をもう一度見つめるのでした。

「Then you cross Rainbow Bridge together.」
「そしてあなたたちは、天国へ続く虹の橋を一緒に渡っていくのです。」

韓国ドラマ「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」にも、これを題材にしたようなシーンがあります。
一人で横断歩道を渡ろうとしていた盲目の男性が死を迎え、死神の差配を受けます。
「私はどこへ行けば?」男性は不安な表情で、死神に尋ねます。
「入ってきた扉から出て行くだけです」


死神に言われた男性が、白杖を頼りに扉に向かいます。
扉を開けると、犬の吠え声が聞こえました。
「ハッピー?」
それに答えるように、また犬の吠え声が聞こえます。
「ハッピーなんだな」


「あなたが来るのを待っていました。道はハッピーが知っています」死神が言います。
ハッピーの首を抱きしめると、男性の表情は一気に和らぎ、ハッピーに導かれ一緒に天国への階段を上っていくのでした。

このような話は、犬たちの唯一の欠点から飼い主を救う拠り所として、世界中で語られています。
私たちもいつかはティティと再会できると信じています。


2006年6月北軽井沢にてティティと

 

虹の橋のたもとって、こんな場所なのかな

 


いつかはティティと再会できると信じて