フラワーモチーフジュエリーブランド
セレンディップジュエルの
天生目理香(Nabatame Rika)です。
このブログは、今落ち込んでいて、
出口が見えない人に読んでいただきたくて
書き始めたパーソナルStoryです。
はじめましての方へ
セレンディピティ(40歳どん底Ns.がジュエリーで輝く2620日⑮)
ずっと英語の勉強ばかりしていた。
iphoneのアプリ、ラジオ講座、TOEICのテキスト…
朝、家族を送り出した後、キッチンの椅子に座って勉強をし始めると、あっと言う間に時間が過ぎた。
英語づけの日々を送っていたので、英語の夢を見るようになっていった。夢の中でも外国人が英語で話し続けていた。
ある日のことだった。夢の中で誰かにささやかれた。
「セレンディピティ」
それで目が覚めた。あまりにはっきりとその言葉が耳に残っていた。
聞いたことがあるような気はしたが、どんな意味だったかは思いつかない。忘れないようにメモに書きとめ、1人になった時間にその意味について調べてみた。
「セレンディピティ」―ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ること。
「セレンディップの3人の王子」というペルシャの童話を読んだイギリス人作家が生み出した造語だ。
セレンディップとはセイロン島、現在のスリランカの昔の呼称。意味は「光輝く島」。宝石がたくさん採れることから、そのように呼ばれていた。
夢の中で聞いた言葉にそんな意味や物語があったことに、感動を覚えた。
スリランカのことが気になって調べると、良質な宝石の産地であることが分かった。
調べながらいろいろと考えているうちに、ふとこんな思いが浮かんできた。
「途上国で産出される素材を使って作った商品を世界に向けて販売し、その国に還元できたらいいな」
夢が広がり、ワクワクしてきた。
途上国で採れる宝石や金、プラチナを使っておしゃれなジュエリーブランドをつくってみたい。
「それをつけた女性たちがより一層美しく輝く素敵なジュエリーを販売して、途上国にも還元できたら素敵だな」
心からやってみたいこと、人生をかけてやってみたいことは、これなんじゃないか。そう思った。
でも、どうやったらできるのだろう?
ジュエリーブランドをつくるなんて、それはとてもとても遠いことに思えた。当時の私はジュエリーについて全く知識がなく、スリランカだって行ったこともなかった。
「心からやってみたいことをやるなんて、やっぱり無理…」
自己限定しそうになる思いを抑え、関連する本を読んで調べて考えた。起業やフェアトレード、輸出入、ネット販売、宝石などに関する本をたくさん読んだ。
そして、友人や知人にセレンディピティのエピソードとともに自分が将来やってみたいことの方向性を話した。
そんなある日、親友の永理ちゃんから電話がかかってきた。
「知り合いの知り合いの友人でスリランカの宝石商の人がいて、もうすぐ日本に来るんだって。しかも、烏山に来るそうなんだけど、理香ちゃん、会う?」
はっきり言って「とても怪しい」と思った。
知り合いの知り合いの…って、他人だよね? しかも烏山に来る宝石商? 大丈夫だろうか…
「う~ん… せっかくだから会ってみようかなぁ~」
心の中ではいろいろ思いつつ、そんな風に答えた。
とにかく会ってみようと思った。行動することが大切だと自分に言い聞かせて。
夢の中の「ささやき」に導かれた出逢い。それが自分の運命を変えることになるなんて、その時は全く考えてもいなかった。