【REUTERSより抜粋引用】
野田佳彦首相は6月8日、首相官邸で記者会見、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)について「国民の生活を守るために再起動すべきというのが私の判断」と述べ、国論を二分したこの問題に関する政治判断を示し、政府の最終決定に向け「立地自治体のご理解を改めてお願いしたい」と福井県に呼びかけました。
今回の会見は、福井県の西川一誠知事が今月4日、細野豪志原発担当相らの訪問を受けた際に、「再稼働の必要性について首相は国民に訴えていただきたい」と要望したことに応えた格好だ。野田首相はこの日の会見で「立地自治体のご理解を頂いたところで再起動のプロセスを進めていきたい」と語りました。
------------------------------------------------
首相の意向表明を受けて、福井県は来週にも原子力安全専門委員会の結論など所定の手続きを経て、再稼働に関する政府要請に同意する見通し。最終的には首相ら関係4大臣が再稼働を正式決定する。政府決定を受けて関電は速やかに再稼働の準備作業に入ります。
福井県の西川知事は同日夜、「首相の思いを国民に向けてしっかり語っていただいたものと重く受け止めている。県原子力安全専門委員会、おおい町、県議会の意見を聴き、私自身も現地の確認と事業者への要望を提示して、福井県としての判断をさせていただく」などとする談話を発表しました。
<生活、経済、安全保障で原発は重要>
昨年3月11日の震災を受けた東京電力福島第1原発の事故の影響で、国内に50基ある原発は5月5日以降、全て停止した状態となっています。首相は会見で「全体の約3割の電力供給を担ってきた原子力発電を止めたままでは日本の社会は立ち行かない。計画停電がなされうる事態になれば、実際に行われるか否かに関わらず日常生活や経済活動は大きく混乱する」と強調しました。ただ、大飯3、4号機以外の原発の再稼働については「スケジュールありきで再起動は考えない。個別に安全性を判断していく」(首相)としています。
----------------------------------------------------------大飯原発に隣接する関西の自治体からは、大飯3、4号機の再稼働について需給がひっ迫する時期だけに限定した稼動なら容認との意見が上がっていますが、野田首相は「夏場限定の再稼働では国民生活は守れない。大飯3、4号機を再稼働させるのは需給面だけが理由ではない」と説明しました。首相は「化石燃料への依存を増やして電力価格が高騰すれば、小売り店や中小企業、家庭にも影響する。石油資源の7割を頼る中東からの輸入に支障が生じれば、かつての石油ショックのような痛みも覚悟しないといけない」などと語り、経済とエネルギー安全保障の観点からも原発は重要との認識し示しました。

