【REUTERSより抜粋引用】
ソニーは4月27日、ゲーム・映像配信ネットワークから顧客の
個人情報が大量流出した恐れがあることを明らかにしましたが
発表は同社が不正侵入を把握してから約1週間後で、そうした
対応の遅れは昨年の大規模リコール問題をめぐるトヨタ自動車
の失態を思い起こさせます。
また、日本企業の情報開示姿勢に対する批判も強めるものです。
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ソニーによると不正アクセスがあったのはゲーム配信の「プレイス
テーションネットワーク(PSN)」と映像・音楽配信の「Qriocity(
キュリオシティ)」で、全世界で7700万件の個人情報が流出した
可能性があります。
グストン教授は「日本企業に
よくみられる経営階層や会議
の長さを考えれば、1週間は
そんなに遅くはない。しかし、
個人情報が流れた人にとって
は、当然のことながら1週間は
遅すぎる」と述べました。
一流のテクノロジーが世界中で称賛される日本企業ですが、
二流の広報活動で足元をすくわれることも少なくありませn。
日本国内では顧客が企業を相手取って訴訟を起こすことは少なく、
広報の失敗は大きな問題に発展しにくいのですが、売上高と成長
の多くを依存する海外市場では、失敗は命取りになりかねません。
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米国と欧州で9割方を占めるPSNの顧客は、早くも怒りをあらわに
しています。
PSNのブログには「この情報の顧客向け発表をここまで待ったという
事実は遺憾だ。恥を知れ」との書き込みも見られました。
<too little(小さすぎ)かつtoo late(遅すぎ)>
2010年のトヨタの大規模リコール問題では、豊田章男社長が最初
の2週間に沈黙を守ったことが米国の顧客の怒りを買いました。
その後、豊田社長は米公聴会に出席して謝罪。最終的な調査では、
トヨタ車の意図せぬ急加速問題と電子スロットル制御システムとの
間に関連性は認められず、ほとんどはドライバーのミスであると結論
付けられました。
しかし、そこに至るまでにトヨタのイメージは大きく傷つきました。
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英国を拠点とするブランド戦略コンサルティング会社、インターブランド
は昨年実施した調査で、トヨタのブランド価値は16%(51億ドル)減
少したと推計。また、2010年の米国自動車市場が前年比11%成長
するなか、トヨタの米販売台数は同0.4%減少しました。
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3月11日の東日本大震災発生以降、世界は情報発信力に乏しい
日本の企業文化も垣間見ました。
放射能漏れを起こした福島第1原子力発電所に関する情報を世界中
が求める状況の中、東京電力の清水正孝社長は約1カ月にわたって
姿を見せませんでした。
コミュニケーション・コンサルティング会社、クレアブ・ギャビン・アンダ
ーソンのデボラ・ヘイデン氏は「企業が最初にすべきことは、これは
問題であると認め、自分たちの知っていることはこうだと説明すること
だ」と指摘。「日本企業では時に、広報担当への権限付与に若干時間
がかかり、深刻な問題で広報担当が会社の顔として話す全権限を持っ
ていないことが散見される」と述べました。
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ソニーのハワード・ストリンガー会長兼社長兼最高経営責任者 (CEO)
は、今のところネットワークへの不正侵入についてコメントを出していま
せん。

