【REUTERSより抜粋引用】
チュニジアの政変は、確立されていたアラブ社会の安定を
揺るがし、軍の影響下にある政体は国民の不満に影響さ
れないというイメージを打ち砕きました。
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チュニジア国民が反乱を起こし、25年間権力の座にあった
ベンアリ大統領を国外追放に追い込むライブ映像は中東全
域で放送され、国民を抑圧してきたアラブの指導者を慌て
させたにちがいありません。
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アナリストや野党政治家、一般市民は、チュニジアの反乱
は他国に広がる可能性があると指摘しています。
チュニジア国民と同様、多くのアラブ人は物価高騰、貧困、
高い失業率、人口増加、国民の声を無視する統治制度に
いら立ちを募らせています。
彼らの指導者はもはや、低所得者の窮状を無視することだ
けでなく、反抗的な国民を暴力で制圧することもできません。
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サウジアラビアの反対
派活動家Mohammed
al-Qahtani氏は「チュ
ニジアでの展開は地震
のようだ。アラブの統
治者はある程度の自由
を与え、雇用や教育などを提供することによる支配体制の
緩和に努めるだろう。
その後、再び抑圧的になるだろう」と指摘しました。
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アラブの大衆はいま、自国政府の古い統治手法の受け入れ
に消極的になっている可能性があります。チュニジアの首都
チュニスからのテレビ映像に驚いた多くの人々は、自国で同
じ事態が起こるかもしれない、と考えています。
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アラブ首長国連邦(UAE)の討議フォーラムUAE Hewarで、
ある解説者は「圧制者は永遠には続かない。これはすべて
の独裁政体に対する明確なメッセージだ」と語りました。
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匿名を希望するエジプトの退役軍人は「チュニジア人は自分
たちで問題に対処し、自らの運命を切り開く勇気を持ち、弾
圧に『ノー』と言った」と述べ、「エジプト国民もチュニジア国
民と同様の境遇にある。このことは、エジプト国民全員に同じ
行動を取るよう奨励している」と語りました。
---情報時代の新たな武器------------------------
アラブ地域のソーシャルネットワーキングサイトでは、行動を
呼び掛ける声が広がっています。
ツイッターやフェイスブックは、これまで国民向けの報道を統
制してきたアラブ政府に対するルールを変更しました。
バーレーン議会の野党議員であるJasim Husain氏は「情報
が自由に流れる時代に、いつまでも人々を経済的メリットで
買収することはできない。いまや人々は比較ができる」と語
りました。
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ムバラク大統領(82)が30年にわたり政権を握るエジプト
では、フェイスブック上で「各大統領に飛行機を準備するプロ
ジェクト」という名のサイトが立ち上げられたほか、複数のサ
イトが同大統領に荷物をまとめ始めるよう求めています。
あるフェイスブック利用者は「もううんざりだ。われわれはこれ
以上、わが国をわれわれの手から放さない」と発言。
別の利用者は、国外逃亡したチュニジアのベンアリ大統領に
「飛行機はあなたも待っている」とムバラク大統領に伝えても
らおう、と呼び掛けています。
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フェイスブック利用者のMaha al-Gamal氏は「飛行機1機を
飛び回らせて、全員を乗せてしまおう」と発言しました。
ただ、チュニジアの政権崩壊で警戒を強めたアラブ諸国の
指導者が、物価高騰や政治的抑圧に対する人々の怒りを
鎮めるには、難しい選択も伴います。
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ブルッキングス・ドーハ・センターのシャディ・ハミド氏は「政権
が何をしようと、彼らは危機的状況にある」と指摘。
「政治的開放を進めると、反対が強まるリスクがある。一方、
政治的チャンネルを閉じれば、長いあいだ積もった不満がある
日、前触れなく爆発するという、チュニジアの事態に陥るリスク
がある」と語りました。
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多くのアラブ諸国は、価格高騰への怒りの声を受け、食料品
などへの助成金支給を段階的に打ち切る計画を延期あるいは
中止する可能性があります。
これは、アラブ地域の債券を購入する海外投資家が懸念して
いる赤字拡大を悪化させるほか、経済成長と雇用創出を目的
とした改革を阻害する可能性がありますが、こうした長期的な
懸念はさほど考慮されない可能性が高いと思われます。
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ヨルダンやリビヤなど一部のアラブ諸国は、アナリストがチュニ
ジア型の暴動が起こる可能性を指摘していましたが、すでに
物価上昇を食い止める措置を講じています。
エジプトは助成金縮小計画を見直す可能性がありますが、同
国の経済改革は大統領選が今年実施されることによる先行き
不透明感ですでにペースが落ちています。
ムバラク大統領は6期続投を目指すかどうかをまだ表明して
いません。
「知る」と「知らない」では大違いということ、「知れ渡る」仕掛けが
できた以上、「知らされ方」によっては、どえらいことになります。
一昔前は、スパイ、でも今は、テロリストかもしれません。
いや、米国・・・?

