【REUTERSより抜粋引用】
海外市場で強まった世界景気急減速シナリオによる株安、
長期金利低下、円高の流れはいったん、東京市場で一服。
今晩の米雇用統計を見極めるムードが強まっています。
世界経済について市場関係者のコメントは以下の通りです。
●株下落は行き過ぎ、欧米減速でも中国内需再加速へ
<クレディ・スイス証券 チーフエコノミスト 白川浩道氏>
世界経済がリセッションに陥るという議論は行き過ぎで、株
式市場も下を向き過ぎた。
市場心理の悪化要因は欧米の減速ではなく、けん引役であ
る新興国経済への不安にある。なかでも世界経済のけん引
役たる中国の見通しがポイントだ。
現在は中国当局による過熱抑制に向けた金融引き締めの
影響が至るところに出始めているという状況。
加えて今後、欧米の減速で輸出が減速してくることもある。
しかし、そうなれば中国当局が内需を刺激することは間違い
なく、ハードランディングすることはまずない。
そうである限り、世界経済が二番底に陥ることはない。
歴史的に見ても、大きな落ち込みに直後に世界経済が再び
二番底に陥った経験はなく、2─3年は景気拡大が続く。
各国のPMI指標で新規受注の動きを見ても、足元どこの地域
でも50を上回っている。
つまり増勢は鈍化しても減少している地域はなく、年内の需要
減少は見えていない。
期待が行き過ぎていた面
がある。
住宅価格がいまだに戻ら
ないために、家計のバラン
スシート調整が遅れて消費
が悪化するという懸念がある。
これが日本からの輸出に影響しかねない。米国、日本ともに財
政政策で悪影響を回避しないと、来年になって景気が悪化する
可能性も否定できない。
●伸び率縮小でより安定的成長へ、景気腰折れならず
<UBS証券 シニア・エコノミスト 会田卓司氏>
世界経済はしっかりとした成長が続く可能性が高い。これまで
急激に戻してきた世界経済は、伸び率が縮小することでより安
定的な成長が続く可能性が高い。
マーケットでは腰折れ懸念が出ているが、伸び率の縮小すなわ
ち減速を、過度に悲観的にみてしまっている。
センチメントは悪化しているが、減速は景気腰折れにつながる
ものではない。
新興国の成長は継続する可能性が高い。今まで急激にストレッチ
してきた中国の10%超え成長は減速しても、需要は減るわけで
はないので、より安定化するとみる。
日本は実力並みの1%成長に落ち着くとみる。生産を見ても、緩
やかに上昇する余地が十分にある。
米国は3%成長で安定化する可能性がある。目先は住宅関連な
どで下押しされたが、企業収益の回復などで雇用が今後数カ月し
っかり推移すれば、ファンダメンタルズは思ったよりも堅調と見直
されてくるのではないか。二番底懸念は行き過ぎだとみている。
通常のスピードで安定化する方向に向かう、という安心感が広が
ればセンチメントも改善すると思う。
●二番底懸念は行き過ぎ、株価の下値余地は限定的
<JPモルガン証券 シニアエコノミスト 足立正道氏>
二番底はGDPが2期連続でマイナスになる、いわゆる景気後退
になるということをイメージしているが、世界経済がもう1度、この
先1年間に景気後退になる確率として相当低いと思っている。
二番底懸念は、行き過ぎと言える。
このところ株価の下落が厳しいが、その要因として考えられるのは、
世界経済の回復度合いが期待していたよりも弱いのではないか、
という市場の懸念に尽きる。
株式市場を評価する際、向かい風が4つあると思っている。
1つは欧州の財政危機、2つめは中国のハードランディングであり、
3つめは米国の金融規制や欧州の銀行課税、4つめが米経済の
スローダウンだ。これら4つが全部合わさってきているので、株価
が下がったり円が上がるといった金融市場の方向としては、仕方
ないのではないか。
ただ、株価がさらに下がるかについては疑問で、ここからはあまり
下がらないと思っている。
欧州財政危機に関して言うと、これ以上悪化しないのではないか。
マーケットの当局に対する信頼度の問題なので、政策的な失敗は
あるかもしれないが、これ以上の悪い話がなければ落ち着くとみて
おり、市場に十分織り込まれたのではないかと思う。
中国のハードランディングについても、成長率が前期比年率ベース
で昨年10─12月期や今年1─3月期の10%台から、今後8─9%
程度までの落ち方であれば、ソフトランディングというべき。
5%などの水準になればハードランディングだと思うが、そこまでは
いかないと予想される。
3つめの金融規制の問題も、今月の中旬には上院で決まるので、
決まってしまえばこれ以上不透明感はなくなっていくと思う。
4つめの米国のスローダウンはすでに十分織り込まれてきていて、
二番底は考えにくいという見方が現状では一般的なコンセンサスだ
と思われる。
ISM指数などをみると、まだとても高いレベル。米国のGDPがマイナ
スになるISMのレベルは42程度なので、まだ遠い。
ここから急速に落ちるという可能性はゼロとは言えず、レベルとして
行き過ぎているか否かの判断は難しい一方で、さらに下がるとの見
通しについては悲観的過ぎるという気がする。
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みなさん結構ポジティブに捕らえています。

