Chapter(チャプター) | RYUの生き方、逝き方

Chapter(チャプター)

振り返れば人生なんて短いものだ。

つかの間の夢のよう。

映画はいい。

つかの間の夢の美しく輝いた瞬間を切り取ってそこでエンドロールが流れる。

エンドロール後のけだるい日常はカットされている。

しかし人生は違う。

キラキラ輝く時は一瞬で、あとはけだるい日常に飲み込まれていく。

俺は自分の人生にエンドロールが流れた時を知っている。

一人の女性を狂う程愛しぬき、そして別れがきた時だ。

それから恋をしなくなった。

思えばその人との別れがエンドロールだった。

それからの人生は余生の様なものだ。

それでも光り輝く時をもてた事は幸せだ。

けだるい日常だけで生を終える人も多い。

でも妻子とともに平凡に生きて、平凡に死んでゆくのは、尊い事だ。

思えば戦い続けた人生だった。

常に何かと戦ってきた。

ある時はそれががんじがらめの校則であり、ある時は社会制度だった。

社会からドロップアウトした結果自分で事業を始めた。

今日部屋にあるブリザードフラワーを捨てた。

フェイクは邪魔に思えたからだ。

花は生花、盛りで捨てるのが正解だ。

叙情詩の様に生き、そして死んでゆきたいものだ。

夢かな?

以上盛りを過ぎた男の呟きでした。

                                   RYU