レクイエム | RYUの生き方、逝き方

レクイエム

俺には受け入れがたい現実がある。

その現実を煮え湯を飲むつもりで一気に飲み下すと、そこには傷つき疲弊した心だけが残った。

最近仕事で忙しくしている時、ふと「何の為に?」という疑問符が浮かび上がる。

家族のある方なら「家族の為」と言い切れるだろう。

以前の俺ならその問いに対して「家族」や「夢」や「自己実現」と答えたはずだ。

今の俺にはその答えが見つからない。

俺の居場所は深い谷底だ。

崖っぷちのつもりでいたら、とっくに崖から転落していたのだ。

谷底に「家族」や「夢」や「自己実現」は存在しない。

あるのは罰ゲームの様相を呈してきた干からびた己の人生だけだ。

それでも仕事に助けられている一面もある。

受け入れがたい現実を忘れさせてくれる時もあるから。

だから今の俺は、すべてを完全に忘れられる就寝時が一番幸せなのかもしれない。

街にはジングルベルが流れても、俺の心はレクイエムを奏でる。

RYU