「 なにをあんなにしつこく祈ってたんだか 」


晩ごはんに入った串揚げ屋で芋焼酎のお湯割りを飲んでいる友人が言う。


「 行くとこ行くとこで祈ってたよなあ 」

「 タイタンが祈るのは、家族の無病息災でしょ 」

「 いや、あの長さは願い事一個じゃないだろ 」


ひたすら黙って言わせておく。

公開してしまったら願い事にならないではないか。


唐寺のボランティアガイドの皆さんは、願い事を聞いてくれる神だと言っていた。

そりゃ、一昨年願った宝くじは当たらなかったけれど、きっとじわじわと効いてきているのに違いない。

信じるものだけが救われるのである。


「 でもさ 」


M 嬢が焼酎を飲み干してつぶやいた。


願いを聞いてくれるってのと、叶えてくれるってのは話が別よねえ 」





・・・・・ (--;




「 M さん、言うことがタイタン化してきてるね 」

とは、友人の弁。


失礼にも程があるというものだ。 ぷんぷん。


唐寺