新・最果ての庭園

新・最果ての庭園

gooから引っ越してきました

下手な鉄砲は最悪に当たる

 

 

今年上半期最大のサプライズと言っていいだろう。北米公開直後から、並み居る大作群と互角の争いをしたにとどまらず、それ以降も興行成績を落とさず破格の大ヒットとなっている本作。

 

作りはいたって単純だ。ある青年が憧れの女性を振り向かせたいと雑貨店で買ったまじないグッズを使ったら、とんでもない効き目で周囲のものすべてを巻き込む大騒動になるという話。大騒動の顛末はホラーテイストで作られているので、ハラハラドキドキの展開から目が離せないという寸法だ。

 

主人公のベアは、心優しい青年だが内向的な性格で、憧れであるバイト仲間のニッキーに想いを打ち明けられずにいる。

 

冒頭はそんなベアの告白のシーンから始まる。真剣な表情で愛を語るベア。しかし目の前にいたのは、ヒロインというのにはちょっと・・・という女性。と同時に横から男性のNGの声が。行きつけのダイナーの店員さんを使って予行演習をしていたというオチだ。

 

あれ?何かベタな展開に違和感を覚える。その後、バイト仲間4人でバーに飲みに行くことになり、帰り道で運命の瞬間が訪れる。

 

早く帰りたいというニッキーを車に乗せて二人きりになるまではよかったのだが、ベアにはその先へ進む勇気がない。会話もぎこちないままニッキーの自宅に到着。「何をやっているんだ、俺は」とまじないグッズであるワンウィッシュウィローを取り出す。引き返そうと車のエンジンをかけると、家の扉の前でこちらを見つめているニッキーの姿に気付く。

 

そこからのニッキーは、人が変わったかのようにベアのことだけを見つめて、常にそばにいようとするようになる。ベアが少しでも離れようとすると大げさに泣きわめき、手が付けられない有様になっていく。

 

いろいろなサイトなどで事前に見た紹介記事は決してネタバレをしているわけではないが、本作は予想した内容のとおりに進んでいく。

 

それぞれの場面はおもしろい。画面の隅にぼやーっと映るニッキーが明らかにこちらを見続けていたり、非番のニッキーがベアに「行ってらっしゃい」と言うが玄関の扉が粘着テープで固定されていたり。

 

しかし、ワンウィッシュウィローは飛び道具のままで特段の深掘りはなかったし、いわくがありそうな愛猫の死も話の核心には繋がってこなかったし、途中の場面でニッキーの内側から助けを呼ぶ声がするが、そこから発展せずに最後まで自意識は押し込まれたままだし、物語の展開におけるトリック要素がないので、感嘆するような次元の驚きは見られない。つまり、基本ベタなのである。

 

ベタは言い換えれば王道でもあるわけで、それがこれほどまでの大ヒットにつながった要素の一つなのかもしれない。ただ、こうなるだろうなと思った人物が(手法はどうであれ)そのとおりになると、映画を観ることが確認作業のようになってしまって、個人的には少し残念であった。

 

ただ、そうした状況があったとしても、本作が間違いなく観ておくべき1本と言えるのは、ニッキー役のI.ナヴァレッテの怪演である。まじないに取りつかれて以降のジェットコースターのような感情の起伏、何かを貼り付けたような不気味な作り笑顔に代表される数々の顔芸。デジタル加工によるものではないとすれば凄まじいの一言である。いくら憧れの女性だったとしても、幻滅を通り越して絶望に包まれることだろう。

 

本作がある意味よくできていると思うのは、登場人物に同情するところがあまりないというところである。そもそもベアの煮え切らなさというか、弱い部分につけこまれて起きてしまったことだし、ニッキーは被害者であるが、他のバイト仲間ともども実はあまり素行に問題がなかったとは言えず、結構みなさん自業自得要素あるよね、と思ってしまった。

 

(75点)

愛された経験が心を救う。

 

 

公開初日の7月3日は、金曜ロードショーで前作「トイストーリー4」が放映される日だったが、時間に余裕があったので思わず復習なしに映画館へ足を運んでしまった。

 

それなりに憶えているという自負はあった。なにしろ公開当時に賛否両論(というよりは「否」がかなり)が巻き起こった「問題作」である。少なくともウッディが仲間と別れて家を出て行ったことは頭にあった。

 

「トイストーリー3」は、成長する子供とおもちゃとの宿命づけられた関係について、新しい子供に引き継いでいくというキレイな形で帰結させた。それから9年経って製作された「4」では、そこに収まりきらなかった物語が描かれた。それは例えば持ち主の性格であり、おもちゃ自体の種類による違いといった、多様性にまつわる話であった。

 

なぜ完璧な結末をわざわざ塗り替えたのか、ポリコレを「トイストーリー」の世界ですることはないじゃないか。代表的な批判の声はこんなところだろうか。でも当時の記事を振り返ると私の評価はまったく低くない。ディズニーのポリコレに眉をひそめることはよくあるが、はじめに付けた評点は「3」も「4」も80点である。

 

そして今回。「4」から更に7年の月日が流れて作られた最新作。今回おもちゃたちを翻弄するのは、デジタル社会の波である。

 

バズやジェシーたちの新しい持ち主である女の子・ボニーは、感性は豊かだけど内気な性格から近所になかなか友達ができない。おもちゃをきっかけに関係を広げられないかと試みるが、よく見ると周りの子供たちはみんなデジタルデバイスで遊んでいることに気が付く。

 

ボニーの両親は戸惑いながらも、大切な娘に早く友達ができるようにとタブレット型端末を買ってくる。それが最新の機能を備えたリリーパッドであった。

 

さっそくおもちゃそっちのけでリリーパッドに夢中になるボニー。毎日決まった時間に配信で繋がってゲームを行う仕組みになっていることから、彼女の生活は次第に端末に支配されるものへと変化していった。

 

導入部は極めて分かりやすい。現代に子を持つ親なら誰もが通ったであろう、子供とデジタルの距離感の問題である。だからこそ腕の見せどころはここからである。

 

おもちゃを使った遊びに比べると、デジタルデバイスのゲームは基本的に創造性に欠ける。情操教育という面を考えたときにはおそらく問題があるだろう。しかし、それを補って余りある有益性があるのも事実である。将来の社会生活にとっても、デジタル技術に早くから慣れ親しむことはもはや必須と言える。

 

良い面と悪い面をどれだけ偏りなく扱うか、これはまさに「4」で幅を利かせてきた多様性の話であり、結果として本作は非常にバランス良く物語をまとめていた。

 

はじめは当然ジェシーとリリーパッドの対立から始まる。なんとかボニーを元に戻さなくてはと考えるジェシーが暴走するところはさもありなん。あー、ジェシーってこんなキャラだったよなと一抹の不安がよぎるほどであった。

 

しかしやがて様相が変わる。タブレットで繋がった新しい友達の家に行ったときに、ボニーは一緒に持って行ったジェシーを馬鹿にされてしまう。「まだおもちゃなんかで遊んでるの?」

 

ボニーは思わずジェシーを放り出し、ジェシーは偶然拾った老夫婦によって、衣服に書かれてあった住所の地・最初の持ち主であるエミリーの家へと送り届けられる。

 

ここからは、ボニー、ジェシー、そして冒頭から差し込まれてきた最新型バズ・ライトイヤー軍団の3本の軸が並行して描かれていく。

 

ボニーの周囲は、みんなボニーのためを思って動く。両親も、おもちゃたちも、そしてリリーパッドも。形が違う、性格が違う、やり方が違う。でもみんな根本は一緒。だから、ボニーに危機が訪れたときに彼らは一体となれる。

 

ジェシーは、「トイストーリー2」で登場したときから、最初の持ち主であるエミリーに捨てられたということになっていた。しかし長い年月を経て戻って来た地で、彼女は驚きの発見をする。

 

本シリーズは常に、おもちゃの役割は子供の成長を見守るパートナーであることを描いてきた。だからこそ、おもちゃたちの恐怖は、その役割が果たせなくなることであった。

 

しかし今回ジェシーはこのようなニュアンスのセリフを言う。「あの子が自分を必要としてくれたその瞬間に、ちゃんとそばにいてあげられた。その事実だけで私たちは十分に幸せで、報われているんだ」

 

第1作から数えると30年を超える月日が過ぎた。「3」で描いた「果てしない物語」の余韻は、それはそれでキレイで完璧だったかもしれない。しかし一方で現実として時は流れる。それを描くことを野暮と言うことはあっても、間違いだと言うことはできないと思う。ジェシーがたどり着いた結論は、円熟期を迎えた人生の総括に近く、とてもシンパシーを感じるものであった。

 

繰り返しになるが、デジタルデバイスという、一面的には悪役的要素のあるキャラクターを持って来た上で、それらを含めた多様性の世界を偏りなく扱う脚本の技量には感服した。

 

特に、エミリーがかつて住んでいた家で暮らすブレイズという女の子が昔使っていたデジタル系のおもちゃたちの存在は大きかった。スマーティーはトイレトレーニングという役割もあって、ハイテクという触れ込みでありながら早々にお役御免になっていた。デジタルは今までの価値観を脅かす敵ではなく、時代が変われば退場を余儀なくされる同じ立場なのである。

 

そのことを理解すれば、いまこのときの最善を果たすべく立ち回ることができる。賛否あった「4」の世界観を矯正するのではなく、より達観した高みに導いた作品だったと思う。前回のように続篇の製作を否定する声は明確には聞こえていない。おそらくまた会う機会が来るのだろう。

 

(90点)

功罪あっても、80年代が色あせることはない。

 

 

MJは「80年代最高のスター」ではない。彼は80年代そのものである。

 

初めて彼を見たのはスクーターのCMだった。ソフトな声で"Love is my message"と告げる姿から、当時は彼のことをアイドルと捉えていた。ほどなくして、あのPaul McCartneyとのデュエット曲が発表されたときは、大御所の看板でヒットを狙おうとしているのだと理解した。

 

"The Girl is Mine"が最高2位という形で終わり、「そんなものか」と思っていた中で、目を疑うようなチャートアクションを示す曲が現れた。

 

それが"Billie Jean"である。

 

後から振り返っても、上述した自分の感覚は決定的に間違っているわけではなかった。チャートのトップを獲得したことがあるとはいえ、当時の彼はまだ複数いるスターのうちの一人であった。この後、我々は未来永劫誰にも成し遂げられないであろう歴史を刻む姿を目の当たりにすることになる。

 

これまで多くのアーティストの伝記的映画が作られたが、だいたいの作品がトップを極めた者の栄光と挫折の明暗両面を描くものであった。本作もその例に倣い、若き彼が類稀な才能を発揮する傍らで厳しい父親の支配に苦悩する姿が中心となっている。

 

しかし一方で、主に90年代以降になるだろうか、彼が犯したと言われる負の部分がまったく扱われていないのはおかしいという批判の声が上がっているようである。

 

個人的には、様々な醜聞の深層が分からない状況で、彼のすべての功績をキャンセルしてしまうのはあまりにも行き過ぎだと思う。彼を消し去ることは、80年代の個人的な思い出までもごっそりと失うことにほかならない。

 

そうした点から、今回ラストに「彼の物語はまだまだ続く」というクレジットを入れることにとどめた判断は正解であった。彼の人生にはあまりに多くのことが起きていて、すべてを描き切ることは到底できないのだから、King of Popとなるまでの期間に焦点を絞るのはむしろ常道である。

 

本作はおそらく彼のことを知らない人でも楽しめるものになっている。しかし、80年代を実際に生きた者にとっては、それはもう、長生きしたご褒美としか思えないようなエピソードが詰まっていた。MTVとの交渉、”Thriller”成功後のJacksonsの活動など、当時耳にはしていたけど小さいクエスチョンマークが残っていた出来事が頭によみがえり、そうだったのかと手を打った。

 

そうした至高の経験を得ることができたのは、言うまでもなく、出演者や監督をはじめとしたスタッフの努力の賜物である。

 

主演のJ.ジャクソン(Jaafar Jackson、Michaelの実の甥)と子供時代を演じたJ.ヴァルディは素晴らしかった。歌唱や顔立ちは技術でなんとか加工できる(それでもかなりの出来映えだが)としても、パフォーマンスの映像は相当の努力をしないかぎり説得力を持つものにはならない。

 

予告を見たとき、アップの横顔を見て少し不安に感じていたのだが、杞憂であった。いま思えば、あれも加工だったのかもしれない。それほど整形後の姿は違和感がなかった。"Thriller"のMV撮影のシーンの再現度も笑っちゃうほど高かった(共演の女の子も含めて)。

 

昔と違って、配信の数でチャートが決まる現代。いまBillboardに再びMJの名前で数曲がランクインしている。「彼の物語はまだまだ続く」のである。

 

(85点)

浮気、ダメ、ゼッタイ

 

 

今年もホラー映画が元気なようで、北米では「スターウォーズ」の最新作が公開2週めにして、それより前に公開しているホラー作品2本に週末興行成績で抜かれてしまったことが話題になっている。要するに、ホラーは発想の自由度が広くて、まだまだ発掘・開拓の余地があるってことなんだろうね。

 

冒頭、複数人の女性の日常の姿が細切れに映される。ある者は楽しく飲み、ある者は怒りをぶつけ。多様な素性を持つ女性たちの喜怒哀楽が、最後、一斉に血まみれの悲鳴へと変わる。

 

変わって、舞台はとある山奥の山荘。やって来たのはリズという女性。付き合っている男性・マルコムに誘われたようだ。友人との話しぶりを聞くかぎり、結婚を意識しつつあるが相手の気持ちがいまひとつ分からないといったところ。

 

冒頭のシーンと、山荘を舞台にしたホラー作品という情報だけで、おそらく冒頭の女性たちは山荘の惨劇の被害者であると想像がつく。問題は、山荘に棲み付く者の正体は何かということである。

 

山荘での暮らしを始めてから、リズは周りの様子がおかしいことを少しずつ感じる。画面には、彼女の背後にぼーっと映ってうごめく何かの姿が捉えられる。そして、マルコムに急な仕事が入り、終日山荘を離れることになった日、いよいよ山荘の「何か」が動き始める。

 

怖いという感情はその原因が何か分からないから、という話を聞いたことがある。

 

管理人からのケーキ。テンションがあやしい従弟。違和感だらけの映像や展開が続く前半は強い緊張感が続き、「なんでこんな作品観ようと思ったんだろう」という思いが頭をもたげる。これはホラー作品として上出来である証だ。

 

しかし、あることをきっかけに作品の謎が溶解する。と同時に、恐怖感が一気に沈んでいく。

 

そこからはフェーズが変わったように、これまで画面の端などに隠れていたクリーチャーが前面に現れるようになる。まあ、これが造形はおもしろいもののリアリティはまったくないから、これまた恐怖感とは離れた次元へと作品を導くことになっている。

 

オチの展開も、リズの身にに起きる話を追っていけば想像の範囲内で、ある程度スッキリはするものの極上のカタルシスを得るまでにはいかない。

 

「ネバーアフターダーク」でも言っていたが、霊よりも生身の人間が怖いというのは常であり、本作では、マルコムとリズの男女としての関係をうまく絡めていた。というより、女性を食い物にして生き永らえようとする行為は、クリーチャーというより浮気者の男性そのものではないか。

 

何よりタイトルがKEEPする者だからね。誠実に生きないといけませんな。

 

(65点)

死後の世界があるとしたら、このパターンかな

 

 

賀来賢人はCMでよく見る。多くの企業が起用しているところから、好感度が高いのか売り込みが上手いのか、それともその両方なのかということが伺える。

 

そんな彼が映画のプロデューサーという領域に本格的に携わったのが本作。米国の映画の祭典で観客賞を受賞したと宣伝されているが、お手並み拝見である。

 

映画は、霊媒師の愛里が山奥の洋館を訪れるところから始まる。道中の車内で愛里はルームミラーに映る一人の少女と会話をしている。話しぶりから姉妹のようだが、なぜか年上に見える愛里の方が少女のことを「お姉ちゃん」と呼んでいる。

 

洋館の主が出迎える。車から降りたのは愛里ひとり。このとき、話をしていた少女が幼くして亡くなり幽霊となった愛里の姉であるということが分かる。

 

愛里に仕事を依頼した洋館の主の親子。ただ、息子はオカルトをまったく信じておらず、愛里をいぶかしげに見ている。しかし、到着してほどなく愛里はこの洋館の異常を感じ取る。それは背後にいる亡き姉も同じだった。


舞台装置、人物設定含めた映画の空気感がとても良い。愛里と姉の関係を冗長な説明なしに整理するシークエンスに象徴されるように、話の流れがスマートかつ分かりやすい。一度観ただけで理解でき、かつ面白かったというのが全体の7割。理解しきれなかったのが2割。初見ながら突っ込まざるを得ない展開が1割といった感じであった。

 

---ここからはネタバレで、7・2・1それぞれについて述べる。

 

まず分かりやすかったところ(間違って理解しているかもしれないが)。

 

本作の中では、生きている者の世界と死者が成仏できずに彷徨っている世界がベールを隔てて隣り合っているという設定である。普段は両側の世界は干渉することはない。生きている者は死者に、死者は生きている者に触れることはできない。ただ、霊感の強い者は死者の姿を見たり死者からのメッセージを感じ取ったりすることができ、更に愛里は、特殊な儀式によってベールの向こう側へ行くことができる。そして、向こう側へ行った愛里は、死者との接触や会話をすることが可能となる。

 

この設定を、映画の中では、愛里と依頼主の少しの会話と、実際に愛里が向こう側へ行く一度めの幽体離脱で描き切る。同時にその中で、洋館に住むおそろしい亡霊の存在を明らかにする。

 

亡霊はクレジットでは「口裂け男」とされている。口元だけが大きく損傷している男は、決まった時刻になると階段を上ってある部屋へ行き、戸棚を開けようとガリガリと爪を立てる。戸棚の中に探しているものがあるようだ。しかし、戸棚を開けて中の物を取ろうとすると、また棚が閉じている。それは、男の欲しいものが生きている者の世界にあるものだからだ。

 

愛里は現世で男の探している物を入手すると、幽体離脱でベールの向こうへ行き、男との接触を試みる。しかし、男は愛里が思ったよりも狡猾で、不意を突かれた愛里は危うく男に殺されそうになる。きわどいタイミングで現世へ帰還する愛里。姉は、私が忠告したのにと不満そうであった。

 

今度は戻った現世で不可解な事象が発生した。敷地内に見知らぬ男が現れ、「自分は昔ここに住んでいた者で、懐かしくなって来た」という。そして、その男がしていた腕時計は、ベールの向こうで愛里を襲った男がしていたものと同じだった。

 

死者がベールを超えて欲しい物を奪いに来た?あり得ない。現世で準備を整えて死者の世界へ祓いに行くという仕組みが消し飛び、優位だったはずの愛里は追い込まれていく。男は、探していた物を追う中で次々に人を殺し、その手はいよいよ愛里のもとへ伸びる。

 

分からなかったところ。

 

何より男が現世へ来た経緯については語られない。偶然なのかもしれない。彼には、現世と死者の世界を見分けられていない様子が見受けられる。クライマックスでは、ベールの向こう側で両世界の自分が格闘する場面が現れるが、この二人はそもそも両立するのだろうか。男の最期は、「口裂け男」の存在と繋がって、様々な面でスッキリするのだが、よく考えればニワトリと卵みたいな問題である。それは、現世で時折夜中にかかってきた電話も同じで、電話口で発せられた「あ、あ、あ、あ・・・」という声は、男の断末魔の声なのである。この辺りはいろいろな人のレビューを見てみたいものである。

 

ツッコミどころ。

 

クルマのエンジンがかからないって、昼から日が暮れるまでずっと同じことを繰り返さないでしょう。窓から逃げようとするとき、自分じゃなくて母親を先に下ろすでしょう。自分の歯を抜くって相当骨の折れる作業だと思うけど、ちょっと簡単に扱い過ぎなのではないか。いずれも大筋に影響を及ぼすところではないので、工夫次第で隠せたような気がするのでもったいないです。

 

---ネタバレはここまで。

 

繰り返しになるが、分かりやすい人物と展開。怖い場面、スッキリする場面と、メリハリが効いていて非常に楽しめた。

 

愛里役の穂志もえか。年齢は分からないが、のんちゃんに大人っぽさと憂いを乗せた感じで、とても魅力的だった。稲垣来泉は、ずっと同じ格好で素顔のみの勝負。実力を認められているからこそのこういうオファーなんだろう。

 

そして何と言っても、吉岡睦雄の気持ち悪さが光った。「8番出口」の歩く男もそうだけど、東洋人らしい怖さがハマると爆発力がある。

 

(85点)

○過去(2009年以前)の記録

2009年以前(あ~こ)
2009年以前(さ~と)
2009年以前(な~ほ)
2009年以前(ま~わ)

○当ページ内

<あ行>

「アーガイル」

「アーティスト」

「RRR」

「アイアムアヒーロー」

「愛、アムール」

「アイアンスカイ」

「アイアンマン2」

「アイアンマン3」

「愛がなんだ」

「哀愁しんでれら」

「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」

「アイフィールプリティ! 人生最高のハプニング」

「青くて痛くて脆い」

「アオハライド」

「アクアマン」

「アクアマン/失われた王国」

「悪人」

「悪の教典」

「悪の法則」

「悪魔と夜ふかし」

「アザーガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!」

「アス」
「あと1センチの恋」
「アバウトライフ 幸せの選択肢」

「アナと雪の女王」

「ANNIE/アニー」

「アノーラ」

「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」

「アバウトタイム~愛おしい時間について」 

「アバウトライフ 幸せの選択肢」

「アバター」

「アビゲイル」

「アフターサン」

「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」

「アベンジャーズ」

「アベンジャーズ/エイジオブウルトロン」

「アベンジャーズ/インフィニティウォー」

「アベンジャーズ/エンドゲーム」

「アマチュア」

「アメイジングスパイダーマン2」

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」

「アメリカンスナイパー」

「アメリカンハッスル」

「怪しい彼女」

「アラジン」

「アリー/スター誕生」

「アリスインワンダーランド」

「アリスのままで」

「アルゴ」

「哀れなるものたち」

「アンコール!!」

「暗殺教室」

「暗殺教室 卒業編」

「アンストッパブル」

「アントマン」

「アントマン&ワスプ」

「アントマン&ワスプ:クアントマニア」

「アンフレンデッド」

「イースターラビットのキャンディ工場」

「イエスタデイ」

「怒り」

「生きる LIVING」

「イコライザー」 

「異端者の家」

「1917 命をかけた伝令」

「1秒先の彼」

「一枚のめぐい逢い」

「IT/イット"それ"が見えたら、終わり。」

「IT THE END/"それ"が見えたら、終わり。」

「イットフォローズ」

「伊藤くん A to E」

「イニシエーションラブ」

「イニシェリン島の精霊」

「犬ヶ島」

「いぬやしき」

「いのちの停車場」

「イミテーションゲーム エニグマと天才数学者の秘密」

「インクレディブルファミリー」

「インサイド」

「インサイドヘッド」

「インサイドヘッド2」

「インシディアス」

「インセプション」

「インターステラー」

「インディジョーンズと運命のダイヤル」

「イントゥザウッズ」

「イントゥザスカイ 気球で未来を変えたふたり」

「ウィキッド ふたりの魔女」

「ウィキッド 永遠の約束」

「ウィッシュ」

「We Live in Time この時を生きて」

「ウィンストンチャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

「ウーマンインブラック 亡霊の館」

「ヴェノム」

「ヴェノム:レットゼアビーカーネイジ」

「ヴェノム:ザラストダンス」

「WEAPONS/ウェポンズ」

「ウォームボディーズ」

「ウォールフラワー」

「嘘を愛する女」

「打ち上げ花火。下から見るか?横から見るか?」

「宇宙人ポール」

「ウディアレンの夢と犯罪」

「海街diary」

「裏切りのサーカス」

「ウルヴァリン:SAMURAI」

「映画と恋とウディアレン」

「映画ハートキャッチプリキュア!花の都でファッションショー・・・ですか!?」

「映画プリキュアオールスターズDX2 希望の光レインボージュエルを守れ!」

「映画プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ虹色の花」

「英国王のスピーチ」

「エイプリルフールズ」

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」

「エージェントウルトラ」

「エクスペンダブルズ」

「エクスマキナ」

「エクリプス/トワイライトサーガ」

「SP 野望篇」

「SP 革命篇」

「エターナルサンシャイン」

「エターナルズ」

「X エックス」

「X-MEN : ファーストジェネレーション」

「X-MEN:フューチャー&パスト」

「X-MEN:アポカリプス」

「X-MEN:ダークフェニックス」

「エブリシングエブリウェアオールアットワンス」

「エミリアペレス」

「エリジウム」

「エル ELLE」

「エルヴィス」

「遠距離恋愛 彼女の決断」

「おおかみこどもの雨と雪」

「大きな玉ねぎの下で」

「オールド」

「オールユーニードイズキル」

「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」

「オズ はじまりの戦い」

「オットーという男」

「オッペンハイマー」

「オデッセイ」

「男はつらいよ お帰り 寅さん」

「おとなのけんか」

「おとなの恋は、まわり道」

「オブリビオン」

「オリエント急行殺人事件」

「俺たちのアナコンダ」

「俺物語!!」

「オンザハイウエイ その夜、86分」

「女と男の観覧車」

<か行>

「ガーディアンズオブギャラクシー」

「ガーディアンズオブギャラクシー:リミックス」

「ガーディアンズオブギャラクシー:VOLUME3」

「怪盗グルーの月泥棒」

「怪盗グルーのミニオン危機一発」

「怪盗グルーのミニオン大脱走」

「怪盗グルーのミニオン超変身」

「海難1890」

「怪物」

「帰ってきたヒトラー」

「かがみの孤城」

「鍵泥棒のメソッド」

「崖っぷちの男」

「かごの中の瞳」

「片思い世界」

「カフェソサエティ」

「神さまの言うとおり」

「紙の月」

「カメラを止めるな!」

「カラスの親指」

「カラフル」

「カリフォルニアダウン」

「華麗なるギャツビー」

「渇き。」

「関心領域」

「完全なる報復」

「カンフーヨガ」

「キス&キル」

「寄生獣」

「寄生獣 完結編」

「北のカナリアたち」

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」

「キックアス」

「キックアス ジャスティスフォーエバー」

「きっと、星のせいじゃない」

「ギフテッド」

「きみがくれた未来」

「君たちはどう生きるか」

「君に届け」

「君の名は。」

「君の名前で僕を呼んで」

「君への誓い」

「鬼滅の刃 無限列車編」

「逆転のトライアングル」

「キャタピラー」

「キャピタリズム~マネーは踊る」

「キャビン」

「キャプテンアメリカ:ブレイブニューワールド」

「キャプテンフィリップス」

「キャプテンマーベル」

「キャロル」

「CURED キュアード」

「教授のおかしな妄想殺人」

「桐島、部活やめるってよ」

「麒麟の翼~劇場版・新参者」

「近畿地方のある場所について」

「キングスマン」

「キングスマン:ゴールデンサークル」

「キングスマン:ファーストエージェント」

「九龍ジェネリックロマンス」

「グッドナース」

「グッモーエビアン!」

「海月姫」

「グラスホッパー」

「グランドイリュージョン」

「クリード チャンプを継ぐ男」

「グリーンブック」

「グリンチ」

「来る」

「クレイヴンザハンター」

「クレイジーハート」

「クレイジーリッチ」

「グレイテストショーマン」

「映画クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 黄金のスパイ大作戦」

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス」

「映画クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!」

「映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」

「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃~」

「映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」

「映画クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ」

「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~」

「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン~失われたひろし~」

「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」

「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」

「映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」

「しん次元!クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦~とべとべ手巻き寿司~」

「映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ」

「クロニクル」

「クワイエットプレイス」

「クワイエットプレイス:DAY1」

「GAMER」

「劇映画 孤独のグルメ」

「劇場版 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった・・・」

「劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」

「劇場版 SPEC~天~」

「劇場版3D あたしンち 情熱のちょー超能力♪母大暴走!」

「劇場版ポケットモンスターダイヤモンド&パール 幻影の覇者ゾロアーク」

「劇場版ポケットモンスターベストウィッシュ ビクティニと白き英雄レシラム」

「劇場版ポケットモンスターベストウィッシュ キュレムVS聖戦士ケルディオ」

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ(前編)(後編)」

「ゲットアウト」

「ゲティ家の身代金」

「検察側の罪人」

「恋するプリテンダー」

「恋するベーカリー」

「恋とニュースのつくり方」

「恋のロンドン狂騒曲」

「交換ウソ日記」

「傲慢と善良」

「高慢と偏見とゾンビ」

「ゴーストインザシェル」

「ゴーストバスターズ/アフターライフ」

「ゴーストバスターズ/フローズンサマー」

「コーダ あいのうた」

「コードネームU.N.C.L.E.」

「ゴールデンスランバー」

「ゴーンガール」

「告白」

「告白 コンフェッション」

「国宝」

「GODZILLA」

「GODZILLA 怪獣惑星」

「ゴジラ-1.0」

「この世界の片隅に」

「(500)日のサマー」

「コララインとボタンの魔女3D」

「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」

<さ行>

「search/サーチ」

「最強のふたり」

「最後の決闘裁判」

「最後の乗客」

「最後の忠臣蔵」

「サイドエフェクト」

「西遊記 はじまりのはじまり」

「サイレントヒル:リベレーション」

「ザウォーカー」

「ザウォーク」

「ザウォッチャーズ」

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「スパイダーマン:ファーフロムホーム」

「スパイダーマン:ノーウエイホーム」

「スパイダーマン:スパイダーバース」

「スパイダーマン:アクロスザスパイダーバース」

「スプライス」

「スプリット」

「スポットライト 世紀のスクープ」

「スマーフ」

「スマーフ2 アイドル救出大作戦!」

「スマホを落としただけなのに」

「300 帝国の進撃」

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「セプテンバー5」

「セル」

「ゼログラビティ」

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「ゼロの未来」

「先生の白い嘘」

「ソー ラブ&サンダー」

「ソーシャルネットワーク」

「ソーセージパーティー」

「ソウルサーファー」

「そこのみにて光輝く」

「そして、バトンは渡された」

「ソロモンの偽証 前篇・事件」

「ソロモンの偽証 後篇・裁判」

「ソングサングブルー」

「ゾンビ処刑人」

「ゾンビランド」

「ゾンビランド:ダブルタップ」

<た行>

「ダークナイトライジング」

「ターミネーター:新起動/ジェニシス」

「ダーリンは外国人」

「第9地区」

「大統領の執事の涙」

「タイピスト!」

「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」

「TIME/タイム」

「鷹の爪GO 美しきエリエール消臭プラス」

「鷹の爪8~吉田くんのXファイル」

「抱きたいカンケイ」

「007 スカイフォール」

「007 スペクター」

「007/ノータイムトゥダイ」

「ダラスバイヤーズクラブ」

「タリーと私の秘密の時間」

「誰よりもつよく抱きしめて」

「ダンケルク」

「チェイス!」

「チェブラーシカ/くまのがっこう」

「チケットトゥパラダイス」

「中学生円山」

「超高速!参勤交代」

「ちょっと今から仕事やめてくる」

「沈黙-サイレンス-」

「月に囚われた男」

「綱引いちゃった!」

「TSUNAMI -ツナミ-」

「罪人たち」

「ツレがうつになりまして。」

「ディアエヴァンハンセン」

「ディクテーター 身元不明でニューヨーク」

「テイクディスワルツ」

「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」

「テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR」

「テッド」

「テッド2」

「デッドドントダイ」

「デッドプール」

「デッドプール2」

「デッドプール&ウルヴァリン」

「TENET テネット」

「テルマエロマエ」

「天気の子」

「10 クローバーフィールドレーン」

「デンジャラスラン」

「天間荘の三姉妹」

「トータルリコール」

「ドールハウス」

「トイストーリー3」

「トイストーリー4」

「トゥギャザー」

「東京島」

「TOKYO TRIBE」

「塔の上のラプンツェル」

「透明人間」
「トータルリコール」

「ドクターストレンジ」

「ドクターストレンジ/マルチバースオブマッドネス」

「ドクタースリープ」

「Dr.パルナサスの鏡」

「図書館戦争」

「トップガン マーヴェリック」

「殿、利息でござる!」

「ドミノ」

「ドライヴ」

「ドライブマイカー」

「トラップ」

「ドラフトデイ」

「トランス」

「ドリーム」

「ドリームシナリオ」

「ドリームハウス」

「トロン:レガシー」

「トワイライトサーガ ブレイキングドーンPart1」

「トワイライトサーガ ブレイキングドーンPart2」

「翔んで埼玉」

「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」

「ドントウォーリーダーリン」

「ドントブリーズ」

<な行>

「ナイト&デイ」

「ナイトクローラー」

「ナイブズアウト 名探偵と刃の館の秘密」

「9<ナイン> 9番目の奇妙な人形」

「七つの会議」

「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」

「28年後・・・」

「28年後・・・白骨の神殿」

「2分の1の魔法」

「ニューイヤーズイブ」

「NY心霊捜査官」

「ネクストゴールウィンズ」

「脳内ポイズンベリー」

「NOPE/ノープ」

「ノック 終末の訪問者」

「のぼうの城」

「ノルウェイの森」

<は行>

「her 世界でひとつの彼女」

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

「ハートロッカー」

「ハーフデイズ」

「バーフバリ 王の凱旋」

「Pearl パール」

「バーレスク」

「はい、泳げません」

「はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳」

「はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン」

「バイス」

「ハイブリッド刑事」

「バウンティーハンター」

「博士と彼女のセオリー」

「爆弾」

「バクマン。」

「運び屋」

「パシフィックリム」

「パストライブス/再会」

「8年越しの花嫁 奇跡の実話」

「8番出口」

「パッセンジャー」

「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」

「パッドマン 5億人の女性を救った男」

「ハッピーデスデイ」

「ハッピーデスデイ2U」

「パディントン2」

「ハドソン川の奇跡」

「バトルシップ」

「パラサイト 半地下の家族」

「パラレルワールドラブストーリー」

「パレード」

「バレンタインデー」

「ハンガーゲーム」

「阪急電車 片道15分の奇跡」

「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」

「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」

「ハングオーバー!!!最後の反省会」

「半世界」

「PK」

「ビートルジュースビートルジュース」

「東のエデン劇場版Ⅰ The King of Eden」

「東のエデン劇場版Ⅱ Paradise Lost」

「ピクセル」

「美女と野獣」

「美女と野獣(2017)」

「ビッグシック ぼくたちの大いなる目ざめ」

「ヒックとドラゴン」

「羊の木」

「ピッチパーフェクト」

「ピットパーフェクト2」

「ピッチパーフェクト ラストステージ」

「ビフォアミッドナイト」

「秘密結社鷹の爪THE MOVIE 3~http://鷹の爪.jpは永遠に」

「ヒメアノ~ル」

「127時間」

「百花」

「ヒューゴの不思議な発明」

「ビューティフルジャーニー ふたりの時空旅行」

「ビューティフルボーイ」

「ピラニア3D」

「平場の月」

「ビリギャル」

「ひるなかの流星」

「ヒロイン失格」

「ファーザー」

「ファーストキス」

「ファインディングドリー」

「ファミリーツリー」

「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」

「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」

「ファンタスティック4:ファーストステップ」

「フィフティシェイズオブグレイ」

「50/50 フィフティフィフティ」

「フィリップ、きみを愛してる!」

「プーと大人になった僕」

「フェイブルマンズ」

「フェーズ6」

「フェラーリ」

「フォーカス」

「フォールガイ」

「フォックスキャッチャー」

「ブゴニア」

「ふたりで終わらせる」

「武士の家計簿」

「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」

「フライトゲーム」 

「ブライトバーン/恐怖の拡散者」

「ブラックアダム」

「ブラック&ホワイト」

「ブラックウィドウ」

「ブラッククランズマン」

「ブラックスワン」

「ブラックパンサー」

「ブラックパンサー/ワカンダフォーエバー」

「ブラックフォン2」

「フラットライナーズ」

「フランケンウィニー」

「フリーガイ」

「プリズナーズ」

「ブリッジオブスパイ」

「プリデスティネーション」

「プリンセスと魔法のキス」

「プリンセストヨトミ」

「ブルー 初めての空へ」

「ブルージャスミン」

「ブルータリスト」

「ブレードランナー2049」

「プレシャス」

「ブレットトレイン」

「プレデター:バッドランド」

「friends もののけ島のナキ」

「Flow」

「プロジェクトヘイルメアリー」

「プロミシングヤングウーマン」

「プロメテウス」

「ヘイトフルエイト」

「ベイマックス」 

「ベストキッド」

「BETTER MAN/ベターマン」

「ヘルプ 心がつなぐストーリー」

「HELP/復讐島」

「ヘレディタリー/継承」

「ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書」

「変な家」

「ホイットニー~オールウェイズラヴユー~」

「ボーはおそれている」

「僕が結婚を決めたワケ」

「ぼくのエリ 200歳の少女」

「僕のワンダフルライフ」

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」

「星屑の町」

「星の子」

「ボスベイビー」

「母性」

「ホットロード」

「ボブマーリー ONE LOVE」

「ボヘミアンラプソディ」

<ま行>

「MERCY/マーシー AI裁判」

「マーティシュプリーム 世界をつかめ」

「マーベルズ」

「マイインターン」

「マイエレメント」

「マイティソー バトルロイヤル」

「マイブラザー」

「マイレージ、マイライフ」

「マジックインムーンライト」

「マジックツリーハウス」

「マダムウェブ」

「マチェーテ」

「マチェーテキルズ」

「まともじゃないのは君も一緒」

「マネーショート 華麗なる大逆転」

「魔法少女まどか★マギカ [新編]叛逆の物語」

「護られなかった者たちへ」

「マリーアントワネットに別れをつげて」

「マリッジストーリー」

「マリリン 7日間の恋」

「マンオブスティール」

「マンチェスターバイザシー」

「万引き家族」

「M3GAN/ミーガン」

「ミスターガラス」

「Mr.ノーバディ」

「水は海に向かって流れる」

「ミッキー17」

「ミッション:インポッシブル ゴーストプロトコル」

「ミッション:インポッシブル/ローグネイション」

「ミッション:インポッシブル フォールアウト」

「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング」

「ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング」

「ミッション:8ミニッツ」

「ミッドウェイ」

「ミッドサマー」

「ミッドナイトインパリ」

「ミニオンズ」

「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」 

「ムーンライズキングダム」

「ムーンライト」

「胸騒ぎ」

「メイズランナー」

「名探偵ピカチュウ」

「メッセージ」

「メリダとおそろしの森」

「MEN 同じ顔の男たち」

「メンインブラック3」

「メンインブラック インターナショナル」

「もうひとりのシェイクスピア」

「モービウス」

「モテキ」

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

「モンスター上司」

「MONSTERZ」

「モンスターズユニバーシティ」

<や行>

「野生の島のロズ」

「ヤング≒アダルト」

「ユダヤ人を救った動物園~アントニーナが愛した命」

「夢売るふたり」

<ら行>

「ライアーゲーム The Final Stage」

「LION/ライオン 25年目のただいま」

「ライト/オフ」

「LIFE!」

「ラストクリスマス」

「ラストソルジャー」

「ラストナイトインソーホー」

「ラストレター」

「落下の解剖学」

「ラブアゲイン」

「ラブ&ドラッグ」

「ラブリーボーン」

「LAMB ラム」

「ラ ラ ランド」

「ランニングマン」

「ランペイジ 巨獣大乱闘」

「リアルスティール」

「リチャードジュエル」

「リトルランボーズ」

「[リミット]」

「リミットレス」

「リメンバーミー」

「リライト」

「LUCY/ルーシー」

「LOOPER/ルーパー」

「ルーム」

「レイニーデイインニューヨーク」

「レヴェナント 蘇えりし者」

「レディプレイヤー1」

「レポゼッションメン」

「レ・ミゼラブル」

「恋愛裁判」

「レンタルファミリー」

「RAW~少女のめざめ~」

「LOGAN/ローガン」

「ローグワン/スターウォーズストーリー」

「ROMA/ローマ」

「ローマでアモーレ」

「ローラーガールズダイアリー」

「6才のボクが、大人になるまで」 

「ロケットマン」

「ロストバケーション」

「ロックオブエイジズ」

「ロボット」

「ロマンス」

「ロラックスおじさんの秘密の種」

「ロングレッグス」

<わ行>

「ワールドウォーZ」

「私がビーバーになる時」

「わたしに会うまでの1600キロ」

「私にふさわしいホテル」

「私の男」

「私をくいとめて」

「嗤う分身」

「ワンスアポンアタイムインハリウッド」

「ワンダー 君は太陽」

「ワンダーウーマン」

「ワンダーウーマン1984」

「ワンバトルアフターアナザー」

 

 

 

内なる精神の領域は無限に広がる。

 

 

以前、想像したことがあった。この広大な宇宙は、別の存在の細胞の一つにしか過ぎなくて、同じように、我々の身体の中にも異なる世界が宿っているのかもしれないと。

 

高校教師のマーティーがいつものように授業をしていると、生徒たちがざわめき始めた。「授業よりも大事なことがあるのか?」と尋ねると生徒は応えた。「カリフォルニアでまた大災害が発生した」

 

地震、洪水、原発事故。数十種類のあらゆる災害が世界中で一斉に発生しているらしい。人々はパニックを通り越して「世界の終わりだ」と諦めを受容する段階に到達していた。ネットやテレビからの情報も途絶え、マーティーは離婚した元妻・フェリシアの元へ向かっていた。

 

そんな中で、街には異質な広告が目に付くようになっていた。

 

「チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間。ありがとう、チャック」

 

マーティー曰く会計士のような風貌をした普通の男性のことを知る者はいなかった。街なかの看板だけではない。遮断されたテレビ放送の画面からもチャックへの感謝の言葉が流れる。誰もが絶望に囚われている中で、にこやかに微笑むこの男性の正体は一体何なのか。

 

場面は、少し前の米国のとある町に移る。路上ミュージシャンのテイラーがドラムを叩いていると、スーツを着た通りがかりの男性が立ち止まり、やおらステップを踏み始める。彼は、同じく通りがかりの女性を誘うと、即興で華麗なダンスを披露してみせた。夢のようなパフォーマンス。そう、彼こそがチャールズクランツ、チャックであった。

 

ナレーションが告げる。「彼はこの9か月後に脳腫瘍でこの世を去る」

 

場面は時代を更に遡り、彼の幼少~青年期を追っていく。

 

世界が終わりを迎えようとしている様子を描いたAct.3では、舞台設定の衝撃度と多くの謎を散りばめることで惹きつけ、チャックが路上でダンスパフォーマンスを見せたAct.2では、直前の情景とまったく異なる明るいテイストで盛り立てて、最後にチャックの人生の全容を描くAct.1で、すべての章をがっちりと結び付けるという、計算された見事な構成はS.キングならではと言えるだろう。

 

本作のからくりについては、Act.2の途中辺りから薄々気付き始める。ただ、本作の重要なところは謎解きではない。人生に対していかに向き合うか、その姿勢次第で人生はいくらでも素晴らしいものになるということをチャックの物語を通じて知ることが大切なのだと感じた。

 

客観的に見て、チャックには大きな不幸が度々訪れている。実の両親を幼くして失ったこともそうだし、本人も39年という極めて短い時間でこの世を去らなければならなくなった。しかし、映画の中で描かれる彼は、多くの人との出会い、そこで学んだ教訓を自らに吸収し、まさに最善を尽くした人生であったとも言える。

 

それ故の「素晴らしい39年間。ありがとう、チャック」なのである。劇中で複数の人から語られる言葉に、「世界の終わりに「最悪だ」と言わなければならないほど酷いことはない」といったようなものがあった。これはチャックの正直な気持ちであるとともに、観ている我々に対してのメッセージなのかもしれない。

 

ダンスパフォーマンスのとき、彼は自分がなぜ踊り始めたのか分からないと言った。しかし、これまでの経験を踏まえた彼の生き方として、この行動は必然だったのだと思う。どんなことでもいい。後から振り返って「よかったな」と思えることがあれば人生は明るくなる。

 

洗練された構成に加えて、それぞれの章を跨いで出演している人たちの存在がさりげなくて良い。一度の鑑賞で気付かない繋がりも多くあるのだと思う。また見返したくなること必須の味わい深い一作である。

 

(90点)

子供の心を持ち続けるって、いいのかな?

 

 

J.ブラック主演がピタリとハマったおバカ映画。邦題に「俺たちの~」と付けるだけで、そのニュアンスが伝わってくるのはW.フェレルの功績である。

 

映画製作への情熱を持ち続けていた主人公たちが、なぜか往年のパニックムービー「アナコンダ」のリブート作品を作るためにアマゾンへ行って大騒動を起こすというおはなし。

 

残念ながら元作を観る機会がなかったので正確に語ることはできないのだが、アナコンダも人間も、やることなすことすべてがB級クォリティを徹底しているのは、とにもかくにも前作へのリスペクトであろうと想像する。

 

アクションもあるし、突然アナコンダが現れて驚くシーンもあって、ほど良い娯楽作品ではあるものの、作品全体がコメディ要素をまとっているせいで緊張感はほとんど感じない。

 

あり得ないほど凶暴なアナコンダが、軒並み器物破壊や人間丸飲みの行為を繰り返すが、数分後には倍くらいの「あり得ない」が返ってくるというご愛嬌。

 

ただ、そこも含めて予想の範囲内というか、むしろそう来なくっちゃと思えてしまうのがおバカ作品の万能さというところ。

 

かつての「アナコンダ」はテレビ東京の午後のロードショーの定番であったが、今後は、本作とセットでテレ東もしくはBS12あたりで放映される様子が目に浮かぶ。

 

それにしても、上映中ずっとJ.ブラックがディカプリオに見えて仕方がないのであった。

 

(60点)