今年も8月4日(日)午後に蝉が木には止まらずに

また目の前の網戸にとまりました。

 

 去年と同じ様にしばらくは網戸にしがみ付いて

目の前の木には止まらずに思いを断ち切った様に

飛んでいきました。

 

 「こんな不思議な事ってあるのだろうか」と

思って去年のブログを見ています。

 

 下のブログは去年の8月4日のものですが、

 

 50年前から民謡と三味線、相撲甚句をやってくれた

Sさんが8月1日に誤嚥性肺炎で亡くなった。

 

 93歳でしたが、私にとっては一番最初の生徒さんで

会の為に一生懸命でした。

 

 昨日の通夜には第29回発表会でSさんが唄った

「隠岐祝音頭」をずうっ~と流してくれました。

 

 今日も朝から葬儀、火葬場から初七日まで終って

帰宅したら、どうしたことか、蝉が木には止まらずに

私の所に飛んできて

 

 網戸に張り付いて動かない、何でだろう?

そう思って写メを撮ったら、

 

 しばらくは動かなかったけど、思い直した様に

飛び立っていった。"蛍になって会いにきた"

という話は聞いたけど、

 

 ひょっとしたら蝉になってお別れに来たのかと

一瞬頭をよぎった。"まさか?"

 

 お別れは相撲甚句の「当地興行」を唄いました。

これはお相撲さんの世界では、お世話になった

皆様に感謝の気持ちを唄ったもので

 

 私も今までにお世話になったお師匠さん、

相撲甚句の仲間、会社でお世話になった上司など

何回唄ったか分からないくらいです。 

 

 

 当地興行

 当地興行も 本日限りよ 

アードスコイ ドスコイ

 勧進元や世話人衆 

 ご見物なるみな様よ  ホイ

 いろいろお世話になりました 

 お名残り惜しゅはそぅらえど ホイ

 今日はお別れせにゃならぬ 

 われわれ発ったるその後は

 お家繁盛町繁盛 ホイ 

 悪い病の流行らぬよう

 陰からお祈りいたします ホイ 

これから我々一行は

しばらく地方ば巡業して  

晴の場所で出世して ホイ

又のご縁があったなら 

再び当地に参ります ホイ

その時ゃこれに勝りしご贔屓を 

どうぞひとえにヨーホホイ

アー願いますヨー アードスコイ ドスコイ

 

  アー折角なじんだ皆様と     ホイ

  今日はお別れせにゃならぬ    ホイ

  いつまたどこで会えるやら    ホイ

  それともこのまま会えぬやら   ホイ

  思えば涙がパラリ パラリと

  アードスコイ ドスコイ