タイヤはゴムのかたまりを筒状にして
中に空気を入れただけと思っている方も多いでしょうが、
実は、とても考えられて緻密に作られているのです。
タイヤの構造を少し詳しく覗いて見ましょう。
まず、タイヤは大きく4つの部分に分けられます。
・直に路面にふれているトレッド部
・道路との摩擦で生じる熱を発散するショルダー部、
・タイヤの側面でもっともたわむ部分のサイドウォール部、
・ホイールと接続するビード部分
です。
今回は、タイヤ構造 ショルダー部にフォーカスをして
タイヤの科学をご説明させていただきます。
ショルダー部の形状では
・ラウンドショルダー
・スクエアショルダー
と2分されます。
ラウンドショルダーはショルダー部が柔らかな曲線を描き、
一方、スクエアショルダーでは、ショルダー部分が角ばっているのです。

上記写真を見ていただくと、
ラウンドショルダーの"なで肩”の形状と
スクエアショルダーの"いかり肩”の形状の
タイヤのショルダー部分の形状の違いがよくお分かりになると思います。
ラウンドショルダー:
一般道を走行するクルマのタイヤに多く採用される。
操縦安定性に優れ、滑らかなコーナーリングを実現します。
スクエアショルダー:
接地面が広く、路面にショルダー部を食い込ませてグリップを得る
ハイスペックタイヤやスノータイヤ等によく採用される。
最近では、技術の進歩から
タイヤの内側と外側が非対称な
タイヤも販売されているのです。
タイヤの内側(車体側)は、ラウンドショルダーとして、
運転性能の向上を図り、
タイヤの外側はスクエアショルダーにして、
グリップをしっかりと得るようにしているとの事。
タイヤの一部分においても、安全性や快適性を高める
見えない創意工夫がされているのです。
タイヤの構造は奥が深いです。

タイヤ構造 ショルダー部