結論から言うと「ホテルによる」としか言いようがないです。

「ビジネスホテルは綺麗でラブホテルは汚い」と思っている人も居るようですが、これも「ホテルによる」としか言いようがないです。

もっと細かく言えば清掃する人やその部屋の清掃時に時間的余裕があったかによっても変わります。

めっちゃ綺麗なホテルもあれば、内装は豪華なのに部屋中髪の毛だらけで浴室も水滴だらけで浴槽はザラザラな部屋を平気で売っているホテルもあります。

 

Wikipediaの「ラブホテル」のページの中に

『全国のホテル80箇所を調査したところ、浴室のコップは全体の78.8%から一般生菌、48.7%からブドウ球菌、3.8%から大腸菌群を検出したという。便座の表側からは、一般生菌100%、ブドウ球菌70%、大腸菌群約10%を検出したとの調査結果を発表した』

という文があります。

これを見て「ラブホテル以外の宿泊施設はどうなのか、一般家庭ではどうなのかについても是非調査してほしい」と思いました。


では、私の現在及び今まで勤務したラブホテルの経験や同僚から聞いた話を色々書いてみます。

決して全ホテルが同じということではありません。

 

ドアノブ、スリッパ、机、ソファ、リモコンなど

清掃の度にキッチリと消毒しているホテル、雑巾で拭いているホテル、汚れていなければ何もしないホテルなどがあります。

以前働いていたホテルの同僚は客室のスリッパを履いて仕事をしていたら水虫になったとか言っていました。

スリッパに関しては使い捨てスリッパを使うことをお勧めします。

 

毎回掃除機掛けと雑巾掛けをしているホテルもあれば、本掃では掃除機掛けと雑巾掛けをして休憩掃ではクイックルワイパーやコロコロを使っているホテル、毛が落ちていたらガムテープで拾うだけのホテルなどがあります。

 

コップ、グラス類

うがいコップ、小さいグラス、大きいグラス、シャンパングラス、ワイングラス、マグカップ、湯のみなど。

豪華なホテルほどいっぱい置いてあります。

使用されていたら洗い場で洗剤とスポンジで洗浄して専用の綺麗な布巾で拭くホテル、洗面で水で流してはがしたピローケースで拭くホテルなどがあります。

見た目が綺麗で「洗浄済」「clean glass」などと書かれた袋が被せてあっても100%ちゃんと洗っているとは限りません。

特にはがしたピローケースって知らない人の頭が触れたものですからそれで拭くのはちょっと…って感じですよね…。

ルームサービスで飲料を注文して届くグラスはさすがにどこもキッチリと洗っているはずです。
部屋に置いてあるグラス類って使わなくても触ろうと思えばベタベタ触れるので、最近は衛生面に配慮して部屋からグラス類を撤去して全部オーダー制にしているホテルや、使い捨ての紙コップを置いているホテルもあります。

紙コップも触ろうと思えばいくらでもべたべた触れるのでなんとも言えないのですが…。

それを言い出したら部屋のグラス類は使えなくなりますというか、私自身ラブホテルだろうがビジネスホテルだろうが部屋のグラス類は使ったことがありません。

 

浴室

ラブホテルの浴室清掃

こちらの記事で紹介したように毎日全部屋本掃でピカピカに洗い上げて休憩掃では簡易的に行っているホテルもあれば、ちゃんと洗わなさすぎて浴槽の縁なんかがピンクになっているホテルもあります。

ビジネスホテルのユニットバスで天井以外の全面を洗剤で洗っているホテルってあるのでしょうか…?

私自身はユニットバスのカーテンが苦手で、ビジネスホテル利用時にたまにカビが生えていたりすると「マジか~…」ってなります。

ラブホテルは部屋の回転数が多いのでその分ちゃんとやらないとすぐ浴槽がザラザラになったり排水溝がヌルヌルになったり金属部分に水垢がこびりついたりします。

なので、浴室がピカピカのラブホテルはちゃんとやっているという目安になると思います。

リネン関係の費用を抑える為なのかお客さんが使ったバスタオルで拭上げているホテルもあるのですが、それをすると汚いしバスタオルがヘタってしまうんですよね…。

 

洗面

ラブホテルの洗面清掃

洗面もこちらの記事で紹介したように本掃でピカピカにして休憩掃では簡易的にというホテルもあれば、そうでないホテルもあります。

ラブホテルは部屋の回転数が多いことに加え飲み物の飲み残しが非常に多くて、その飲み残しを洗面に流します。

そういったことからちゃんとやらないと汚れたりカビが生えやすくなったりします。

 

トイレ

ラブホテルのトイレ清掃

トイレもこちらの記事で紹介したように本掃でピカピカにして休憩掃では簡易的にというホテルもあれば、そうでないホテルもあります。

冒頭で菌がどうのこうの書きましたが、消毒までやっているホテルもちゃんとあります。

 

ベッド

ベッドシーツ、包布(掛け布団カバー)、ピローケース(枕カバー)は毎回新しいものに交換します。

例外として、シワ1つ入っておらずどこからどう見ても使っていない場合は点検をしてそのまま使います。

ところが、一人で清掃を回るホテルで異様に清掃が早く終わる人がいて、その人はきっと汚れたり濡れたりしていなければシワを伸ばすだけにしているんだろうなぁ…みたいなことを聞いたことがあります。

あと、敷布団がちょっとだけ濡れている場合なんかは裏返して下に拭上タオルを敷いて使うこともあります。

ドライヤーで乾かしたりなんかもしますね。

 

ハンディマッサージャー

いわゆる電マです。お客さんが使っていたらアルコールを噴き付けて拭いているホテルもあれば汚れていなければそのままというホテルもあります。

やたらとケーブルが長くてMAXまで引き出されていたら格納するのが地味に面倒臭いです。

 

スキン

この業界ではゴム製の避妊具のことをスキンと呼びます。

使用されていなければ交換はしません。

ただし、所定の位置から移動していたりクシャっとシワがあったりすれば捨てて交換します。

交換の目安もホテルによるでしょうから不安であれば持参しましょう。


エアコン、換気扇

エアコンのフィルターとカバー、換気扇のフェイスは定期的に洗っているホテルもあれば埃を吸うだけのホテルもあります。

ちゃんとやっていないホテルは目に見えて埃が詰まっていますのでお客さんから見ても一瞬で分かります。

ちゃんとやっているホテルは特掃の時なんかに内部のパーツまで洗浄しています。


冷蔵庫、電子レンジ

どこのラブホテルも持込品用の冷蔵庫はビジネスホテルと同じような小型の冷蔵庫で、電子レンジは一般家庭にあるものと同じです。

ちゃんとやっているホテルは本掃の時に冷蔵庫の電源を切って扉を開放して霜取りを行いますし、冷蔵庫も電子レンジも内部を拭きます。


ヘアブラシ類

ヘアブラシやカールドライヤーのブラシは再利用しています。

バケツに水を貯めてハイターを混ぜてその中にブラシを入れ、しばらくしたら引き上げて水で洗って乾燥後再利用します。

なので、ヘアブラシ類はゴミ箱に捨てたり持って帰ったりしないでください。

別に持って帰っても問題は無いのですが、持って帰らないでください…。


シャンプー類など

シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、無香料ボディソープ、メイク落とし、ハンドソープ、ヒートコートヘアウォーター、リセッシュなどなど。

アメニティ豊富なホテルには洗面や浴室にやたらと色んなものがあります。

豊富でなくても最低限シャンプー、コンディショナー、ボディソープはあるでしょう。

ここで問題になるのはポンプ式やスプレー式のもの、つまりパウチされていないものは誰でも蓋を開けられて何か入れようと思えば入れられるということです。

清掃に入ったら蓋が少し緩んでいて空っぽになっているとか、なんかシャバシャバすると思ったら水を入れられていたとか、実際にあります。

正直、何か変なものを少量混ぜられていても気付けません。

不安ならパウチされたものだけを使うとか、シャンプー類は持参するとかした方が良いと思います。


換気

清掃の度に窓を全開にして換気しています。

よくラブホには窓が無いと思っている人がいますが、壁に扉があってそれを開けると窓があります。

また、換気扇もあってお客さんがオフにしない限りはずっと回っています。

清掃に入った時に換気扇がオフになっていたらオンにします。


  まとめ

やっぱり結局ホテルによります。

清掃する人によります。