ラストノート 【モデルズ】 204 | 櫻の葉色

櫻の葉色

左利きマジョリティ

「腐」です。


苦手な方は、回避願います。





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耳元で鳴り響く アラームの音で、 目が 覚めた。




………夢……?




ローテーブルには、飲みかけの酒や 食べかけの摘みが  散乱している。





あぁ…、   そのまんま 寝ちゃったな……。



身体を起こそうとして、いつもよりも 重い身体に気付く。



衣服を脱ぎ散らかして、全裸の 俺の身体に 巻き付くように、やはり 全裸の まーが 抱きついて 眠っていた。




………そう  だった……///。



………夢……   じゃない………!




俺の胸に顔を埋めたまま眠っている まーの髪の毛を 優しく梳かしてやりながら、途切れ途切れの記憶を 順番に辿って行く。




…………///。




そして 完全に思い出した途端に、だらしなく緩んだ口元を  慌てて手で 覆った。



だけど覆ったところで 、ニヤつきは 止まらない。



為体な有様なのに、  最高に  幸せだった。





「……ん……、    じゅ…   ん……?」



「おはよう。」




俺の下でモゾモゾと動くまーの前髪を掻き上げ、顕になった額に そっと口づけると 擽ったそうに笑う。




「……朝……?」



「……昼……。」




首を竦め、まだ少し寝惚けている まーが 可愛くて、緩む口元のまま 訂正する。



もう既に 時計を見れば 、12時を過ぎていた。




「ごめ…っ、、。     ……おれ……っ、、。」



「俺も、今 起きた。      ……身体…、辛い…?」



「……ううん。      なんか…、すごく…、幸せ…。」



「……俺も…。    同じ事、 思ってた……。」




あんなにグズグズと怖がって、自分の想いを伝える事を避けて、逃げていた自分が 馬鹿みたいだ。




「……じゅんって…、   実は    甘えんぼう……?」




娜にくねる身体を離したくなくて、両手で その滑らかな肌を 弄  り続けていた俺を、揶揄うように 見上げて笑う。




「……こんな…   狡い身体してたら…、触りたいに 決まってんだろ……?      どれだけ、我慢してたと思ってる?」




わざと不貞腐れて答える 俺の頬を 両手で挟んで、まーが 自分の顔を近付けてくる。




「……かわいい……。」



「……可愛いのは…、    まー……   でしょ…?」




唇が 触れる手前で、悪戯するように 笑った まーを 引き寄せ上げ、貪るように  舌を   捩 じ込み、 腰を  押し付けた。




「……っ、ぁ、   んっ、    じゅ…っ、 ふ、。」




抱き締めた途端に  噎せるように 匂い立つ 甘い香りは、やっとの事で抑え込んでいた 理性を、驚く程簡単に  失わせる。




「……まー……、    愛してる……。」



「…っ、ん、    じゅ……っ、、  す き…っ、、」





今までその 魅惑的な肢体に 触れる事を 自らに禁じていたのは、

己の 欲 情を止められなくなる事が分かっていたから。


愛し過ぎてしまうから。



最初から…。



まー と出逢って、直ぐに その香りに溺れて、


世界が、変わった。



だから、ずっと


これからも、ずっと………。