シュークリーム 3 | 櫻の葉色

櫻の葉色

左利きマジョリティ

下文と関係ありませんが

そして、大変遅れてしまいましたが



雅紀さん。

21周年おめでとうござぃます。


貴方と出逢えて心から良かった。

言葉で伝える事が難しい。

そのくらい、貴方を好きになって心から良かった。


ありがとう御座います。







腐。



苦手な方は回避願います。








仕事を続けていられたのも、相葉ちゃんの傍にいたいと思ったから…。
なんて言ったら怒られちゃいそうだけど、それも大きな理由の1つであった事は間違いないよ。


どこにでもあるシュークリームは、二人だけの秘密の味。

嫌な記憶では無く、甘い思い出としてすり替えられた味。


あんな記憶は相葉ちゃんは忘れてくれれば良い。

おいらだけが覚えていて、おいらだけが忘れなければ良い。


あの時のシュークリームの味だけを。
甘いキスの味だけを残してくれれば良いんだ。







「りーだぁ、おれにシュークリームとっておいてくれたの?」

「うん。ニノの機嫌は直ったのか?」

「くふっ。シュークリームたべよって言ったのにいらないって。」
 
「あはは、拗ねっぱなしかぁ。」

「にのはりーだぁの事がすきだからね。」



違うよ、相葉ちゃん。
ニノが好きなのは相葉ちゃんだよ?




「また2人で甘いもん食べてるの?」

「あ、じゅん。これ、すごくおいしぃよ。じゅんもたべよぅよ。」

「良い……///。 大野さん、打合せするから。食べたら来て。」

「んぁ。」

「くふ。まつじゅん、おれがりーだぁひとりじめしてるからおこっちゃったかな?」



違うよ、相葉ちゃん。
松潤が独り占めしたいのは相葉ちゃんだよ?




「雅紀っ、何食べてんの??」

「しょおちゃんっ。あのね? シュークリーム。このシュークリームすごくおいしいの。ね、りーだぁ?」

「旨いぞ。」

「俺も取ってくるうっ。」

「くふっ。しょおちゃんってりーだぁがたべてるとたべたがるよね。」



違うよ、相葉ちゃん。
翔くんが本当に食べたいのは相葉ちゃんだよ?




でも、相葉ちゃん。
全然気付かなくって良いんだ。

だって、気付いてしまったら相葉ちゃんはその想いを全部受け止めてしまうだろ??

自分が雁字搦めになっても、みんなが喜んでくれる事を優先的に考えてしまうだろ??

おいらは相葉ちゃんがみんなの事大好きなんだって知ってるから……。


…だから、そんな事は気付かなくって良いんだ………。



おいらが相葉ちゃんを守ってあげる。


相葉ちゃんが笑ってると嬉しい。
それは皆も同じだね。

だからおいらの為にも、みんなの為にも、相葉ちゃんが笑っていられる場所をおいらが守るんだ。

二度と同じ過ちを繰り返さない。


相葉ちゃんを誰にも渡さないって…誓ったんだから。



「相葉ちゃん、相葉ちゃん。」

「ん??」


テーブルの下に潜って、小さな声で呼び掛ける。



「相葉ちゃん、テーブルの下来て?」

「ん? なんかおとした?」


テーブルの下に潜り込んだおいらを真似して相葉ちゃんも潜り込んで来た。

何か落としたのかと床に手をつき、辺りを見渡してる相葉ちゃんの手首を掴み、顔を近づける。


「相葉ちゃん、クリーム付いてる。」

「ん? どこ??」


素早く顔を上げた相葉ちゃんに擦り寄り、その唇をペロリと舐めた。


「っっ///?」

「へへ、ごちそうさま。」


めちゃくちゃ優越感。

顔を真っ赤にして俯いてしまった相葉ちゃんを今、堪能出来るのはおいらだけだからね。

嫉妬の解消法だよ。 許してよ。



「りーだぁ…ずるい…。」

「………え…?」

「こんどはおれがりーだぁをたべちゃうばんでしょ?」

「…相葉ちゃん……?」

「……そんなイタズラばかりしてたら…こんや、しらないよ? おおちゃん。」



至近距離のまま、上目遣いでおいらを見つめ妖しく笑う相葉ちゃんの表情に簡単に反応してしまう。

相葉ちゃんは、そんなおいらを放ったまんまテーブルの下から這い出し椅子に座りなおすと残ったシュークリームを頬張ってる。


小悪魔だなぁ。。。

動けないでいるおいらはテーブルの下で静かに瞑想。

だって目なんか開けて、テーブルの下の相葉ちゃんの下半身見てたって妄想が膨らむだけでしょ?


でも失敗。

目を瞑った時点ですぐに妄想は膨らみます。


…今夜はおいら、襲われちゃうのかぁ。

んふ、ふふ、夜まで我慢出来っかなぁ…。



「あれ? 雅紀。智くんは??」

「くふ。 下でねてる~。」

「はっ!? マジで? 何で??」


シュークリームを乗せた皿を片手に信じられないって顔でテーブルの下を覗き込む翔くんと目が合う。


「…起きてんじゃん。智くん、何やってんの??」


「…………瞑想……。」

「……目…開けてんじゃん…。」

「うるさい。良いからあっちいけ。」

「……雅紀…。智くんがおかしいけど…。」

「くふふ、しょおちゃん、ダメだよ。いま、りーだぁ、めいそうちゅうなんだから。」


「怖ぇから、向こうで食べようぜ?」

「あ、…あ~……。」


「雅紀?」

「りーだぁ、どうする?」


相葉ちゃんがテーブルの下のおいらを覗き込む。

…そうやってまた誘惑するみたいな笑顔見せて……。


「……終わった。瞑想。」


慌てて立ち上がり、翔くんの相葉ちゃん拉致を阻止するように2人の間に割り込んで座ってやった。


「くふふ。」

「チッ。」

「………翔くん、舌打ちした?」

「してません。」

「…した。絶対した。相葉ちゃんも聞こえたよね?」


「相葉さん、おじさん達どうしたの?」

「あ、何でシュークリーム食わないのにこっちに来たんだよ。」

「シュークリーム食べないと座ってはいけないんですか? 誰が決めたんです? そんな事。」

「向こうでゲームしてたんだろ?」

「此処でやります。」

「チッ。」

「智くん? 舌打ちしたよね。」

「してない。」

「…何やってんの?」

「あ、まつじゅん。」

「椅子持ってくんな。蕎麦持ってくんな。」

「貴方が来ないから迎えに来たんでしょうよ。」

「まだ食べてる。」

「食ってないじゃん。」

「ある。口の中。奥。」


「何でこんな狭いテーブルに5人で固まってんのよ。」

「お前らが来たんだ。」

「大野さんと潤くんは早く打合せしちゃいなさいよ。」

「「食べてる。」」




「くふふっ。」

「……相葉ちゃん…?」


「りーだぁ、たのしいね。」


「……………。」



相葉ちゃんが笑ってる。

それだけで嬉しくなっちゃうの、不思議だなぁ。



「嵐でよかった! みんな、だいすき。」


「「「「………///。」」」」



………相葉ちゃんの笑顔が1番だから、これからも守るんだ………。

リーダーらしくは出来ないけど。

それでも、おいらなりにこの場所を守ろう。

相葉ちゃんを。

4人を。


嵐を。