病室へ向かう許可を得る。
陣痛促進剤がいつのまにか生理食塩水に切り替わった点滴を引きずって。
夫がベビーを押して。
ほどよい高揚感が漂っていた。
病室に帰ると、付き添っていてくれた家族と、祖母の姿。
ほっとしたね、と一言。
ベビーは放り出された世界をキョロキョロと見回す。
かわいくてかわいくて、既にみんなの視線を一身に受ける。
本当にかわいい。
とにかくかわいい。
興奮冷めやらぬ中、夫が帰り支度を始める。
寂しさと、頑張れ、を今まで以上に感じる。
離れていても大丈夫。
そんな家族の新生活の始まり。