現在に挟まれる過去の記憶の断片。
前項「クーパー家の晩餐会」と同じく現在時制に差し込まれる回想シーン。
たまたま両作品ともダイアン・キートン繋がりで、同じ手法が使われており、
確かに回想ではそれらしい女優が演じていてキュートなんだけど、手法自体が古典的というか、
使い古された禁じ手に近く、作劇としては些か説明的であり、ご都合主義的なのだ。
同じく伸るか反るかで評価は分かれるかな。
でも長年連れ添った夫婦とその居であるブルックリンのアパートという延々と連なる時間の
流れがあり、過去とか現在とか、更には未来とはとは無関係な濃密な塊となっているので
時制が飛躍してもそんなに違和感はない。
それよりも素直に二人の衣装や小道具、アパートの家具や内装といった細部のつくり込み
のぞき見気分で楽しめばよいのか。
同じく物件売買を巡って部屋に訪れる
(ちょっとコメディ的に誇張された)あやしい人々を動物園気分で観察するのだ。

たまたま続けて観たけど妙に重なる手法の2本。
どちらもほどほどに映画的につくられたゆるさに身を任せておけばよいのか。

偏愛度合★★★