高松市の郊外に家を構えてから、こんなにも草と向き合う日々が来るとは思っていませんでした。購入した古民家の裏手には小さな空き地があり、前の持ち主が長年放置していたせいで、引っ越し初日から足を踏み入れるのをためらうほどの草むらが広がっていました。
不動産屋さんに紹介してもらった地元のホームセンターで、入門用の草刈り機を購入したのが昨年の5月のことです。店員さんに使い方を教わりながら、「最初は小さな面積から始めてみてください」と言われたにもかかわらず、気合いが入りすぎて初日から裏の空き地全体に挑んでしまいました。結果は惨敗。2時間もしないうちに体力が尽き、半分以上を翌日に持ち越すことになりました。
それからというもの、季節ごとの草の変化が気になるようになりました。春先のやわらかい雑草、梅雨時期に爆発的に増えるセイタカアワダチソウ、夏の終わりにしぶとく残るチガヤ。高松 草刈りを続けていると、ただの雑草にも表情があることに気づかされます。
いまでは近所のご高齢の方と情報交換をしながら、刈るタイミングや刃の選び方まで語り合えるようになりました。草刈りがきっかけで地域のつながりができるとは、移住前には想像もしていなかったことです。泥だらけの軍手を洗いながら、高松での暮らしが少しずつ自分のものになっていくのを感じています。