新説桃太郎 第八話 ショウジョ、失神
ペタッ、ペタッ。
障子の向こうから、聞こえる妖しい音。
足音?
少女は音に気付かない。
ペタッ、ペタッ、ペタッ・・・
徐々に大きくなる音。
沈黙。
ギシッ。
少女は振り向く。
そこには黒い影。
少女と影の間には、白い障子が一枚。
グルルルルル。
影の声?
ミシ、ミシ、ミシ、ミシ、ミシ。
赤黒く太い棒が障子を突き破り、徐々にあらわれてくる。
少女は恐怖で硬直し、声も出ない。
障子から十数センチ突き出て止まる棒。
棒の先には爪のようなものが・・・
指?
人間のもとのは思えないくらい太く大きな指がゆっくりと引いていく。
少女はぽっかりとあけられた穴の先に星空を見る。
ヌッ。
突如あらわれる瞳。

瞳には光はなく、死人のように暗い。
少女の意識は黒く深い瞳の奥に吸い取られるように遠のいていく。
沈黙。
ギシッ。
ペタ、ペタ、ペタ。
黒い影は京の町の闇夜に消えていく。
つづく
☆よかったら、クリックで応援お願いしま~す☆
↓ ↓ ↓ ↓
