先日、愛猫に噛まれました。
あの惨劇の夜から、5日。
私の手の傷も少しずつ治ってきました。
土曜日の晩のこと。
15歳のケン(オス猫)が、4歳のラン(メス猫)をどつきまわしているのを、
「このままじゃ、ランが殺されてしまう!」と
とっさにケンを抱き上げたところ、
「何すんじゃい!!」とばかりに右手にガブリとやられました。
ガブリってもんじゃないですね。
ガブリ、ギリギリギリという感じでしょうか。
手が千切れるまで、力を緩めない。
母に引き離してもらったのですが、
すでに流血止まらず、
あっという間に、真っ白なタオルが真っ赤に。
引き離した母もカプリとやられました。
その前日に、同じ目に遭った母からは、
「絶対にケンを抱いてはいけない」と言われていたのに・・・。
そんな惨劇のあとも、猫の殺気は変わらず・・・。
くるくるワイパーの柄で、自分を守りつつ、
傷口を洗い流し、新しいタオルで腕を縛りました。
病院が閉まっているので、母に119に電話をしてもらい、
救急指定病院を教えてもらい、最寄りの病院を選択、電話をし、
自分で車を運転して、救急治療室に直行しました。
そこには、若い先生とインターンらしき人がいて、
教えながら治療するという流れでした。
こそこそ「猫ひっかき病っていうのが怖いんや」など聞こえ、
心の中で「ひっかかれたんじゃなくて噛まれたんや」と思いつつ、
殊勝に恥ずかしげに、流血の止まらない腕を差し出しました。
イソジンで消毒。
そして、先生の恐ろしい一言。
「傷口を開いて、膿が出てるか見る」
こんなに痛いのに、傷口を開くだと~。
「そこに寝てください」と言われ、
ベッドに寝ると、インターンの人が、
ドラマの手術シーンでよく見る10個くらい電球のついた照明で
私の傷口をスポットライトよろしく照らす。
先生が看護師さんに「○○取って」と指示。
何かな?と思うと、これまた手術シーンでよく見る、
術部だけ丸く穴が開いた紙が出てきた。
私の腕にその紙を乗せ、手術スタート。
その大層な感じに笑いをこらえながら、
でも、傷口を開かれる痛みにはこらえられず、
「いてっ」の連発。
傷口に管を入れられ、なんやよう分からんうちに終了。
包帯ぐるぐる巻きの腕を抱えて病院を後にしました。
その翌日から、ガーゼ交換に通う毎日。
総合病院なので、先生が日替わり。
ある日の先生に、
「この傷、どれくらいで治りますか?」と聞いたところ、
「猫は、犬よりも時間がかかるよ」と言われ、
「そんなもんなんですか。」と微妙な対応をした私に、
「ボクは両方飼ってて、両方に噛まれるから実感として分かる」と先生。
先生の両腕には、生傷が数本走っていた・・・。
その次の先生は、軽い感じ。
「医者が言うことじゃないけど・・・」
と、猫を保健所に持っていけというようなことを言われた。
ま、普通はそう思うわな。
病院に通いつつも、その翌日、翌々日も、痛みが治まらず。
歩く時の振動だけでも、痛くてたまらない。
いろんなことが億劫で、陰気なオーラを出していたに違いない。
でも、そんな時に、私の負けず嫌いがにょきにょきっと出てきました。
こんな痛さになんか、負けてたまるか。
この痛みは、生きている証なんじゃい!
右手がダメなら、左手を利き手にするくらいの努力をしよう。
今から、この痛みが治まったときの喜びを想像しよう。
・・・なんて無理やり。
でも、前向き。
そんな私に、猫噛まれ歴1日先輩の母が、
「こういう時、白血球が増えてるの、分かるよね」と言った。
「?」
母による説明もよく分からないまま、適当に流した私であった。
そして、今。
母の言った意味がよく分かる。
私の白血球も増えてる!
そんな感じする!
月曜日の深夜から、傷が治ろうとしている必死さが、
自分の身体から伝わってきた。
グググッと。
これは、なかなか説明できませんが、
自分の身体のけなげさを感じ、愛しく思えた。
がんばれ、私の白血球!
この経験を通じて、思ったこと。
1、注意一秒、怪我一生って言った人はえらい。
2、いかなる時も沈着冷静であるよう、心がけたいものだ。
3、母の言うことをよく聞こう。
真実はその向こう側にある。
4、人間は弱い生き物だ。
丸腰なら、本気の猫にはかなわない。
そして、猫に噛まれた人へ
1、噛まれたらすぐに傷口を流水で洗おう。
2、できればすぐに病院に行こう。
でないと、「猫ひっかき病」になってしまうぞ。
私のように病名に騙されたらだめです。
噛まれて数週間経ってから発病する、
発熱や痛みなどが伴う怖い病気になってしまいます。
その後の加害者ケンは、3階建ての独居房で5日間謹慎。
落ち着いたようなので、今日からシャバへ。
もちろん、保健所なんて行きません。
動物と共存することは、いつだって命がけなのだから。
15歳・・・人間で言うと70歳のケン。
なんでそんなに元気なの?
皇潤でも飲んだのかい?
いぶかしむ私であります。