ポケットの中に、あめちゃんの包み紙がある。


この前、りんちゃんとあそんだときもらった、キャラメルみたいな味のするあめの。


りんちゃんが鉄棒でさかあがりをしたんだけど、どうしてもできなくて。


すごくがんばったみたいで顔を真っ赤にしてたんだ。そして、


うんと力いっぱい地面を蹴り上げたとき、りんちゃんは思い切り顔をゆがめて


「ふいーーん」というような変な声が出た。ぼくは、そのまっかっかの顔と変な音がおかしくって


「ぷっ」とふきだしてしまった。


「なに?何よ、かんちゃん。 笑ったん?」はじめ、りんちゃんは怒っているのだと思い、


「だってー ふいーーんとかいうから。ごめんごめんよ。」そういいながら、りんちゃんの


前側にいって、顔をみましたが、りんちゃんは下を向いていた。


あれ?そのときです。


りんちゃんの靴の先に、ぽたっと水のしずくが落ちました。


それは、りんちゃんの涙でした。


「あ、・・・・りんちゃん、さかあがりなら ぼくがおしえてあげるから。えっと、ね・・・こうやって・・・」


ぼくは一生懸命に、りんちゃんに話しかけた。りんちゃんの手をとって、鉄棒に持っていこうとした


ら、りんちゃんはその手をふりはらって「教えてくれんでいいっ!」そう大声でさけんで走り去って


しまったんだ。


次の日も、その次の日も、りんちゃんは怒っていた。


3日目の朝は、ぼくは、「そんなに怒らんでもいいやん」と、つぶやいた。


ポケットに手をつっこんだ。


りんちゃんのくれたあまーい、おいしいあめの包装紙がカサカサッといった。


「すごーくあまくておいしいいよ。2つ持ってきたから、いっこずつしよな。」


りんちゃんはそういって、ハイッとあめをくれたんだ。にっこりわらって。


ポケットから、包み紙をだしてみた。あまいにおいがする。


はやく、あやまって、また一緒にあそびたい。


おーーーーーーーい りんちゃーーーーーーーーーん !



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おしまい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・