その1からのつづき・・・
おかあさんに、わけをきかれて かんちゃんはこたえました。
「だって、おとうさんにもみせたいし こんなおおきなかにみたことないから、もっとずっとみていた
いよ」 おかあさんは かんちゃんのことばに
きらん
とひらめきました。
「じゃあ、しゃしんにとれば?けいたいのカメラあるし」
かんちゃんのかおはみるみるうれしそうにはれやかになりました。
「そうだ、そうだね。そうする!そうする!」 かんちゃんはこえをはずませました。
かんちゃんはおかあさんのけいたいでんわのカメラで、かにさんをあっちから
こっちから、はいつくばったり、まわりこんだりして、しゃしんをとりました。
シャッターをおすたびに、
りりり とおとがしました。
「カメラマンみたいね、かんちゃん。はっ、は。」おかあさんはわらいました。
「そうだよー。かっこよくとらないとねー。こっちこい。こっちむいて。」
かにさんにちゅうもんをつけながら、たくさんしゃしんをとりました。
おおきさがわかるように と、かんちゃんはじぶんのてのひらにかにさんをのせた
しゃしんも いちまいとりました。
「さっ。かんちゃん、もういかなきゃ。おとうさんにしゃしんをみせてあげられるし、かにさんも
じぶんのおうちにかえれるし、よかったね。」
おかあさんがそういうと、こんどはすぐにかんちゃんはてをつなぎました。
「うん、かにさん またね。しゃしんがあるから、こんどみかけたときも すぐにきみだって
わかるさ。じゃね。」
かんちゃんとおかあさんは、うみにせなかをむけて、かいだんをのぼっていきました。
あるあさ、かんちゃんはみんなとあさごはんをたべていました。
おとうさんがしんぶんをひろげてよんでいると、その しんぶんをみていたかんちゃんは
「ねえ このこどもはだれなの?」とちいさなゆびをさしました。
そこには、せんそうできずついたおんなのこのしゃしんがありました。
「けがをしているんかな?だからないているの?どうしたんだろう」
おとうさんとおかあさんは、いまもせかいのどこかでせんそうをしているくにがあること、
そこではちいさなこどもたちまでがしんだり、けがをしたり、かぞくがしんでひとりぼっちに
なったり、おなかがすいたままでいたり、そういうことがおこっているんだということを
はなしました。
「ふうん、だからなんとかしなくちゃいけないんだね。」
かんちゃんのおとなびたことばにすこしびっくりしながら、おとうさんはたずねました。
「そうだね。でも、どうしてそうおもう?なんとかしなくちゃって。」
「だって、だれかがこのしゃしんをとったんでしょ?みんなにおしえてくれたんでしょ。
そうでなきゃ、ぼくしらなかったもん せんそうって。」かんちゃんはこたえました。
「だれかがぼくに、せんそうのことおしえたくって、このしゃしんをとったんだろうね。
あ、しんぶんはおとうさんのだから、おとうさんにおしえたっかったのかもしれないよね。」
おとうさんとおかあさんは、かおをみあわせました。
そのとき、かべのとけいブォーン、ブォーン・・・となりはじめ、ぜんぶで8かいなりました。
「かんちゃん8じだ。もういかなきゃ
」おかあさんがさけぶと
「ほんとだ、いってきます。」どたんどたん、ばたばたーーっとげんかんからかんちゃんがでていき
ました。
おかあさんは、そのうしろすがたをみおくりました。
げんかんのかべには、かんちゃんのとったかにさんのしゃしんがありました。
かんちゃん、おおきくなったな・・・おかあさんはそうおもいました。
ーーーーーーーーーーおしまい^^------------------------