ミスリードを誘うダメな記事。

 

Yahooにも載ったので

この記事を読んだ人いるかもしれないが

この記事を読んで

マイスリーは怖い、とすぐに服用を中断する人

結構出そう。

 

自分もこの記事読んですぐに調べました。

その結果、

マイスリーはそれほど危険ではありません。

むしろマイスリー服用中断によって

不眠に悩むほうがよほど危険で

認知症発症の率が上がる。(睡眠不足やストレスで)

記事を読むと

『マイスリー飲み続けたら認知症発症率が

爆上がりで将来確実にボケる』

みたいな印象覚えますが、

そんなことはないです。

(だからミスリードだ、とはじめに書いた)

 

今回の記事の悪いところを例えていうと、

 

醤油を一升瓶一気飲みすると死ぬから

醤油は危険、と言ってるようなもの。

加えて、毎日少しづつでも醤油を飲み続けると

(たとえ適量ー少なめの使用でも)

高血圧その他の成人病疾患の可能性が

ごくごくわずかにでも発生するから

醤油は危険といってるようなもの。そして

同じ理屈で通すなら

ヤマサ醤油もヒガシマル醤油も

同じ醤油なので危険だといわなきゃいけないのに

キッコーマンの醤油は流通量が多いので

今回の研究もキッコーマンを使った、

だからキッコーマン醤油は危ない。

と言ってるようなもの。

 

この論文の重要なツッコミどころは

・通常量の50倍以上の高用量でのマウス実験データで

ヒトでの通常量服用の研究データではない。

 

研究者らは、アンビエンの商品名でよく販売されている

ゾルピデム(マイスリー)と呼ばれる

一般的な睡眠薬をマウスに投与したところ

この薬は薬なしで眠りに落ちたマウスと比較して

ノルエピネフリンの放出を50%阻害した。

この薬の効果により

脳への体液輸送が 30%減少しました。

 

マイスリーに限らず睡眠剤を飲んで

人工的に眠ると、自然な睡眠と比べて

違いがある。そのひとつが

睡眠時における脳の体液の流れ。

とある睡眠剤を通常の50倍の量飲ませたら

3割ほど体液の流れが悪くなったので

自然な睡眠と比べ脳内にごみが溜まりやすい

(でも3割)だから危険!

というのを拡大解釈して記事にしたのが

今回ヤフーに載った例の記事。

 

寝酒や睡眠剤をつかうと自然な睡眠に比べ

レム睡眠、ノンレム睡眠のバランスが悪くなるとか

かなり前から言われてたことだ。

名指しでマイスリーを悪者にする意味が分からない。

アメリカで(もしくは研究者の母国で)

一番メジャーに処方される睡眠導入剤が

マイスリーだったのでマイスリーを研究材料にした

というだけっぽい。

 

画像は記事の元ネタとなったであろう

マイケン・ネダーガード氏の論文

余談だけど今回の論文記事の最後に

研究者ら3人の連名で

この研究が人々にマイスリーの服用を

やめさせるきっかけとなるべきではないことに

同意している

という一文がつけられている。

 

そしてここからが大事だけど

マイスリー飲むのやめて不眠で悩むほうが

よほど心身の健康に悪い。

 

こういうこと考えると、いつも思い出すのが

アンドルー・ワイル博士の至言

「毒と薬の違いは服用量の違いだけである」

15世紀の錬金術師・化学者のパラケルススの言葉

「すべてのものは毒であり、毒でないものはない。

用量だけが毒でないことを決める。」

 

煽情的なタイトルの記事をうのみにして

やたらと怖がったり自己判断で

服薬を中断するのはやめましょう。