夕飯済ませた後は必ずお茶を飲んでいる。
紅茶でもコーヒーでもなく煎茶。
お茶を飲んでホッと一息つくのが習慣になっている。
これ以降の時間は翌朝まで物を食べないという区切りになってるし、
「今日も何とか死なないでいたぞ、自分」と自分を労わる一杯でもある。
この夕飯後の一杯のお茶でデパスかレキソタン1錠分に匹敵するリラックス効果がある。
(自分にとってはね)
それで、いつもこの食後の1杯を飲むたびに思い出す話がある。
子供の頃に大人から聞いた話で、
近所に息子夫婦と一緒に住んでるお婆さんがいて
大病患うこともない今までずっと健康なお方だったそうだ。
ある日、このお婆ちゃん朝ご飯を食べ終わった後
家族が淹れてくれたお茶を飲んで、ほうっと一息ついて目を閉じた。
そのまま動かないので、眠っちゃったのかと思い声を掛けたら
もう往生していたそうである。
幸せな死に方だねえ、と羨ましがりながら話してくれたのを覚えてる。
確かに、こんな風にふっと電池が切れるような穏やかな老衰は羨ましい。
ピンピンコロリの理想形だ。
自分は野垂れ死に希望だが死ぬときはかくありたい。ひっそりと。
気づいたら死んでた、みたいな。