「サロメ」や「ドリアン・グレイの肖像」などで有名な19世紀末の耽美系作家、
オスカー・ワイルドの言葉に、こんなのがある。
人生の大事件はしばしば人を無感動のままにさせる。
そして後から考えると絵空事のようにさえ思える。
ところがごく些細なこと、つまらない事はいつまでも
心に残るのである。
1月3日、4日あたりになると毎年必ず思い出して聞いてる曲がある。
マーク・ボラン(T・REX)の代表作「The Slider」
特にはじめの2曲、Metal guruとMystic Lady。
大学生の頃はじめてうつ病になったときのこと。
正月過ぎてから実家に帰省中、
父親が「そうふさぎ込んでないで一緒に初詣に行こう」と言い出し
近くの浅間神社に父と二人で初詣に行った思い出がある。
その、初詣の誘いの声をかけてくれた時にちょうどCDで聴いてたのが上記のアルバムだった。
以来、正月になるといつもこのアルバムを思い出す。
父親はこの数年後に亡くなって、その際同時に実家も消滅している。
(世間的にはありがちな、暗い事情で)
そのせいもあるのかもしれないが、こんな劇的でもない日常の些細な事を
いつまでもはっきり覚えているんだから、人の脳みそって面白い。
年が明けてこの曲を聴くことが、【冥土の旅の一里塚】の確認作業になってるのかも。