だいぶ前に、書棚の整理のついでに坂口安吾全集を読んでたが
最近また全集の続きを読みたくなって手に取っている。
夕飯後にそのまま読書する習慣がついてしまったってのもある。
太宰治全集と同時並行で再読してるが、
太宰のほうは再読どころか再々(x8)ぐらいなので安吾に比重が行く。
安吾も太宰と同様に、作品中、特に随筆の中に心をひく一文や
洞察力に優れた文章が多い。
以前言及した、
小学校教諭時代の思い出を語った随筆「風と光と二十の私と」のなかでも
(嘘をついた子供を評して、)
然し子供のやることには必ず裏側に悲しい意味があるので、
決して表面の事柄だけで判断してはいけないものだ
(中略)
子供の胸にひめられている苦悩懊悩は大人と同様にむしろそれよりもひたむきに深刻なのである。
その原因が幼稚であるといって、苦悩自体の深さを原因の幼稚さで片づけてはいけない。
そういう自責や苦悩の深さは七ツの子供も四十の男も変りのあるものではない。
とか。
そういや、坂口安吾には名言集・名文集のような本出版されて無いね。
太宰治には「さよならを言うまえに 」というのが河出文庫にあるのに。
去年の年末が、ちょうど今ぐらいの時期から
ものすごいバタバタしててテンパっていたので
その状況を思い出しながらのんびり本のページを繰っているだけで
変な「小さな安堵感」を感じてしまう。