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テキサスにて

アメリカ在住30年。エンジニア。

2020年コロナに違和感を持ち、ツイッターで情報収集開始。同年5月BLM騒動時に組織的に仕組まれた強奪をダラスで目の当たりにし闇組織の存在を確信。以来、真実追求する様になりました。

全米各州の主要都市に高層ビルが立ち並ぶダウンタウン。重なるビル群が作り出すスカイラインを持つ多くの都市の中で、ダラスが2014年のUSA TODAYの読者票で最も美しいと選ばれています。

 

ダラスのダウンタウンは1950年代にオイルマネーで栄え、その後高層ビルが次々と建ち並美ましたが、80年代後半から90年代初頭の不況によってほぼゴーストタウンになりました。筆者が初めてダラスを訪れたのは93年ですが、当時はまだまだオフィスビルに通うビジネスマンの姿もまばらで、夜になるとホームレスの街になり、安全面と外観面の観点から夜中でも空っぽのオフィスに煌々と灯りが灯されていたのが印象的でした。

 

その後、2004年に街の復興を目的としたNPOが立ち上がり、96年の人口200人から現在約12000人にまで増加。この街に25年住んでダウンタウンの生まれ変わりを目の当たりにして、発展成功の要因の一つに住居スペースを増やしたことが挙げられると思います。レトロなケーブルがゆっくり走る街並みの中、築100年以上にもなる古い建物をリノベーションしたり、リッツカールトンを誘致してコンドミニアム新築などを行い、公園を増やし外食店や小売店も増え、確実に街の魅力も向上していると言えるでしょう。

 

そんな中、先日仕事で高級コンドミニアムを訪れる機会を得ました。名称はMuseum Tower。築10年42階建ての90%以上が既にsold out。プール、ジムはもちろん、常駐のコンシェルジュ1名、車寄せの係が常に2名。こんな所一度は住んでみたいと検索したとろ、現在購入可能な物件は、約67坪で2億5千万(1ドル100円換算)。そして管理組合(Home Owners Associate: HOA)への支払は毎月約22万円(同換算)。ちなみにアメリカでは高級な地域であれば一軒家でもこのHOA支払は義務ですが、これによって建物のみならず周辺の景観維持を行い、不動産の価値が下がらないようになっています。地域によりますが通常のエリアであれば年間10万円程が相場ですが、これだけ立派な共有スペースや共有施設があればそれなりの額ですね。

 

これは資金としても相当な額になりますが、あるHOA管理会社を参考にすると、彼らの主な役目として、共有施設の管理、HOAの取り立て、資産運営報告、物理的に施設を管理する人や会社を雇う、共有施設への保険、共有施設に対して住民からの修理依頼への対応、必要に応じて銀行から資金を借りる、などがあるようです。この管理会社を誰にするかは住民達の責任となり、不満があれば信頼ある評判の良い会社を探すことになります。そしてどのようにHOA管理会社を変えるのか?をテーマにした記事は沢山あるようです。運営の透明性が重要なポイントになるのはどこも同じですね。

 

ところで、訪問したお宅は、約337坪の11階全フロア。エレベータが開いてすぐに可愛い犬が迎えてくれました。楕円形の敷地に大理石の床、壁は全てガラス。ブティックのようなクローゼット、全米1のスカイラインの中から眺める景色などなど、宇宙船の中にいるような感覚になりました。

 

 

この記事は、マンションコンサルティング 社から2021年10月に発行されたメールマガジン「マンションへの散歩道」の第七歩に投稿したものです。

 

 

 

 去る2021年6月24日にアメリカ合衆国フロリダ州マイアミ近郊のサーフサイドで12階建てのコンドミニアム「チャンプレイン・タワーズ・サウス」が崩落し多くの犠牲者が出た。動画ニュースでその崩れ落ちる様子を見た時に、よく見るビル解体の時の崩れ方に似ているなと思い、興味を持って少しこの件に関して書かれた記事を検索して見た。その中で、カサンドラ・ストラトン(以下キャシー)という一見ハリウッドスターのような女性が被害者として取り上げられていた記事が目を引いた。事故後に彼女の遺体確認に関して多くのメディアが取り上げていたので、なぜ彼女の事が話題になっていたのかその背景を少し掘り下げてみることにした。 

 

 先ず最初に取り上げる記事は、事故から二日後の6月26日付のYahooニュース。(1) これによると、キャシーは、事故当時崩壊した建物の4階に住んでおり、同夜バルコニーから彼女の夫に電話をしていた際にこの崩壊事故に遭遇した。彼女の姉のアシュリーの話はこうだ。

 

キャシーは、突然彼に「ねえあなた、プールがへこんでいるわよ。プールが地面に沈んで行くわ!」と話した。「一体、何の話をしてるんだい?」と彼。キャシーは続けて「地面が揺れてる! 全部揺れてるのっ!」そして彼女の叫び声と共に電話回線が途切れた。それから二日後、彼女は不明者の159人のうちの一人となっている。

 

 そして、6月30日にCNNニュースのアンカーを務めるアンダーソン・クーパー氏がツイッターでインタビュー動画を投稿した。(2) これは同社が犠牲者キャシーの姉にインタビューしたもの。先のYahooニュースと同様の証言をしている。ここで、気になったのがプールが沈むという表現だ。最近、都内でも突然の道路陥没による被害があったが、同様のケースなのであろうか? 

 実際に崩落した現場がどの様なものなのか、DailyMail.comの記事(3)で崩壊現場の上空写真を事故前後で比較したものを検索することができた。この比較画像は解像度が高いとは言えないが、崩落した建物のすぐ横にひとつプールを確認することができた。しかし、崩落後のそれを見てもプールが沈み込んでしまっているようには見えなかった。また、素人の私には陥落穴とわかるものは見えなかった。

 

 アシュリーによるとキャシーから色々な水漏れの問題についてや、彼女の部屋の上即ち屋根にいた人たちと重い装置について聞いていたとのこと。先のYahooニュースによると、このコンドミニアムは2015年に建物のオーナーに対して外壁などの修理の過失の件で訴訟の対象になっていた。しかし、これが崩落に影響しているのかどうかは不明であるとしている。

 

 2ヶ月以上経過した今、ネットではWikipediaを始めこの崩落事故に関しての様々な記事が投稿されてきている。今後、視点の違う記事なども紹介していきたい。追記:7月12日付のデンバーポスト紙(4)によるとキャシーの夫のストラトン氏が、彼女の遺体は同月11日に確認されたと語ったとのこと。

 

 

参照記事:

1) https://news.yahoo.com/woman-standing-her-balcony-phone-154010320.html

2) https://twitter.com/AC360/status/1410399610070306824?s=20

3) https://www.dailymail.co.uk/news/article-9729475/Faces-missing-Officials-searching-156-people-three-days-Miami-condo-collapse.html

4) https://www.denverpost.com/2021/07/12/cassie-stratton-body-found-florida-condo-collapse/

 

この記事は、マンションコンサルティング 社から2021年9月に発行されたメールマガジン「マンションへの散歩道」の第六歩に投稿したものです。