子どもたちから学んだこと。
それは本当に本当に沢山というか、
むしろ保育においては全て子どもたちとの関わりの中から
教わることばかりでした。
少し前に、友人が教えてくれた記事です
「その子はなぜ大人の言うことを聞かないのか?」
前半は対照的な保育士2人について書かれていて、
状況が目に浮かぶ様で「こういうことってあるよな」と感じたんですが、
たいへん興味深いのが後半部分で
ベテラン保育士さんの重みのある言葉と共に書かれていて
子どもの扱い方は
子どもと接してみないと分からない
ということです。
(引用)「子どもと向き合った時間が長ければ長いほど、子どもがどういう生き物なのか分かってくる。そして、うまく子育てができるようになる。私はそう思うわ。」
子育ては子どもから学ぶことばかりだと言われるけれど、
まさにそれを語られていました。
『子どもがどういう生き物なのか』
子どもって、生き物で、人間なんだけど
でもただの「小さい人間」ではないから
大人には予測不可能なこともよく仕出かしてくれるし
それが面白くかわいいことでもあんだけど、
でも大変でもあるし、
でも、やっぱりかわいいんですよね♡って
最終的に「かわいい」と思えるまでの余裕って
始めのうちからないのかもしれない。
むしろ、私はありませんでした…(反省)
就職して最初の年、
本当に困っていたのが
子どもたちをオムツ換えのときに、
下の洋服を脱がして
順番にトイレに行かせるんですが、
服を脱いでトイレに行かず、もしくは行った後に
すっぽんぽんで保育室を走り回る
ということでした。
(0歳児クラス:2か月~最高1歳11ヶ月までを年間で担当)
もちろん1歳を越えた走れるくらいの子たちの話ですが。
これにはおそらく、きちんと理由があって
紙オムツってやっぱり履き心地が悪いんですよね。
だから、窮屈さから開放された子たちは嬉しくなって
そのまま「ひゃっほ~い」って感じで
走って行っちゃうんですね。(あくまで推測)
これもね、人に話すと「かわいい~~~!!!」
って様子を想像して言われるんですけどね、
いやぁ、だって
よちよち歩きからようやく歩るようになった子
服着ないで走ってるとか、確かにかわいいですよねー
そうですよねー
って、そうなんだけど
最初のうちは思えなかったのです(涙。)
それでね、走れるようになった子たちは
クラスの中でも大きな子たちだから、
同じ月齢の子たちで一緒に盛り上がってるんです。
本当微笑ましいし、かわいいんですが、
って他の先生たちが見守ってる中で、
私は
あんまり余裕がなくて、
戻ってきなさーい!!
服着るよー!
部屋の中を走ったら危ないでしょーー!
って怒っちゃっていたのでした。
トイレに行く時間は、トイレに行く、
走るのはダメで、
ちゃんと服は着ないといけない
って堅苦しく考えちゃっていたのです。
(間違ってはいないんだけど、
あんまりピリピリしてると子どもは余計に逃げちゃうんですよね)
私がきちんとしないと、何か言われるんじゃないかって
他の先生たちの目も気になってしかたなかったし…(結局、自分本位。)
「子どもの扱いに慣れていたら、怒らないで済むかもしれないわね。大人がカッとなるのは、子どもに言うことを聞かせる方法が分からないからだと思うの」
という言葉がズーンと響きました。
あの頃、どうしていいのかわからないのと
ちゃんとしないとって思うのにできないもどかしさから
イライラしてばかりいたから、
「こういうもんだよねー」って思えれば、
具体的に一人ずつ連れ戻してパンツ履かせるしかない
とわかって冷静に対応できれば、
カッとしたりしなかったんだ。
私も始めから年中ずっとそうだったわけではなくて、
途中で諦めるようになってからは気が楽になって
あまり怒らなくて済むようになったと思うけれど、
それでもやっぱり最初のうちはいつも余裕がありませんでした。
とりあえず、オムツは履いてねー
君たちが作ったおしっこの水溜りを拭くの先生なんだからねー
その前にトイレに行っておくれ。
そう、走る子はオムツ脱がしたらそのままトイレに一緒に連れて行く。
走りたいなら、服を着た後外に行こうね
ってちゃんと話すしかなかったんです
でも、うまくできないときは困ったし
よくイライラしてたなーって思います。
たかがオムツだけど、そのときは余裕がなかった
本当、反省。
こういうのも、保育経験の中で学ぶことが多かったです。
私はもともと年の離れた下のきょうだいやその友達と遊ぶ機会も多かったし、
学生時代も実習やアルバイトで経験はしてたんだけれど、
就職して、きちんと正規職員として働くなら
責任をもたないと!って思うばかりで
自分本位な考え方をしてしまってたなぁと思います。
(結局ストレスで身が持たなかった…)
これはほんの一例で、
しかもそれほど深刻なことではないんだけど
やはり子どもとの関わりから
子どもってこういうものなんだって学んだり、
どう対応していいかがわかっていったので
文中にあるように、
「今の親たちは子どもに接する機会に乏しい。人によっては、自分の子どもができるまで、まったく子どもの面倒を見ずに大人になる」
そいうこともあるのだと思います。
そんな私はとても幸せで、
多くのお母さんたちは知らないところからのスタートで
本当に手探りで全てやっていくのだなーって
自分の子が普通なのかとか
よくあることなのかもわからなかったり、
標準は気にしすぎる必要はないのに、気になったり
色々気苦労は多いのだろうと思います。
だから、がんばってるお母さんたちのことはいつもすごく尊敬しています。
(※引用の「子供」の表記は、私が苦手なので「子ども」に換えさせて頂きました。)