＜防空識別圏＞中国「緊急発進」発表…日本側は否定
中国が、国内世論の批判を日本に向けさせるために(やったと俺は見ている)防空識別圏の拡大について。
先日、アメリカのB52が中国の防空識別圏を通過し、中国の警告を受けることなく無事帰還したと報じられた。中国側は「監視していた」と報道していたが、実際の行動は無いに等しいのだから、
防空識別圏は有名無実化してしまっている。だからといって、民間機や貨物輸送機が撃墜されないという保障は無いが。ともかく、中国側のメンツが丸つぶれになってしまっている。
実はこのアメリカの防空識別圏の突入前に、中国側が防空識別圏の拡大を発表した時点で、自衛隊が既に緊急発進して、防空識別圏を通過していたということが昨日、明るみに出た。自衛隊の発表では小さく報道されていただけなので、ほとんど目立たなかったわけだが・・・。これで中国のメンツはさらに潰された格好だ。
こういう構図だと、日米側が優勢とか、勝ったとかって気分になりがちだが、果たしてそうかなと俺は思う。冷水をかけるような話になるけど、日本がこの状況で達成したい目標は、中国に防空識別圏の拡大を撤回させること。この件がキッカケになって防空識別圏にある尖閣諸島の領土権が解決されると良いけど、たぶんそこまでムシの良い話まで進まない。逆に行き過ぎて中国との戦争とか、そういうことは避けたい。たぶんそこまで進むと、自衛隊だけじゃなくて、民間の在日中国人と日本人との衝突事件まで発生して泥沼化してしまう。せっかく芽を吹き出した経済復活を枯らせる結果になりかねない。外交で見事芽を吹き出した中国包囲網の結果が、こういう良い経過に結びついてるだけに、ここで見誤ると他の外国からも批判を浴びせられる格好になるからマズイ。メンツを保たないといけないのは中国だけじゃないってことだ。
それと、日米の安保が今は十分に機能出来ているけど、来年再来年もどうなるか保障はどこにもない。オバマ大統領の態度を見ていると、日本側から見て安保を依存するのはいかがなものか。
となると、やっぱり日本は日本で、自立して国防基礎を固める時期に来てるんじゃないかな。憲法改正や、外国の諜報に対する防衛としての秘密保護法案は必要なモノに見える。
自衛隊の活動内容自体は非常によくやっていると思う。災害救助や治安維持に関してはね。だけど自衛隊として戦闘行為は未経験だし、装備や錬度は世界トップレベルといわれるけど実際はどうなのか。そのへんは未知数だし、信用していないわけじゃないけど、極力戦闘は避けるべきだし、もしそうなったとしても長引かせるのは難しいだろう。