桜宮高、体育科など２学科募集中止を…橋下市長
体罰反対、体罰禁止とあるが、こういう自殺に結びつく過度の暴力行為については、
体罰というよりも虐待という言葉のほうが相応しい。
体罰という言葉に、線引きが難しいと感じている。時に家庭内なり、あるいは学校内なりで、
生徒をひっぱたいたり、痛みに訴え無ければならない場面はあると思う。これも体罰と含めるのは
いささかどうかと思う。
事件にあった生徒は、試合の過程でミスを起こした時に、部員、あるいは衆人環視の中で殴られたのだという。ほぼ日常的にこれを繰り返されたらどうなるか。生徒は逆らえないという地位に酔っていたとしか思えない。直接生徒から苦しいと訴えた時も、「二軍に落ちても良いんだな？」と突き放した発言は、痛みに苦しんだ生徒にとっては、励ましの裏返しではなく自殺する起因になったかもしれないのだ。
さて、ここから件の橋下氏の発言について。これについては、入試を中止すべきだと思う。
部活動における暴力事件は今回のみならず、高校野球をはじめとして、対策をロクに練ってないと感じることが多い。こういう学校の部活動のようなコミュニティ(クラスでもそうだが)では、通常の社会とは一線を画したルールが設けられることが多い。前向きなものなら何ら問題は無いが、上下関係や全体責任、不合理な封建ルールのほうがずっと多いのだ。先生→生徒の関係だけでなく、生徒間でも作られるから厄介この上ない。
こういう悪法じみた慣習をいい加減に破壊したほうがいい。当事者たる学生や顧問・部長、校長や教育委員会、あるいは行政機関にまで根は張っている。ペナルティを明確にして、学校という教育機関においてはコンプライアンス遵守という姿勢を無理矢理にでも従わせるべきだ。本来なら教育機関なら尚更遵守する姿勢を見せなければならないが、改善しないのなら強引にでも従わせるべき。
入学選択の機会を無くすとか批判もあるだろうが、こんな危険な学校に入学させるということを無視した考えにしか見えない。
根を張り続けた隠蔽体質を瓦解させるには、こういう強引なことも時には必要で、既成事実として今回は橋下市長の発言通り実施すべき。前例が出来ればこういう動きを突き動かすことも出来る。
あと、今回のケースとは縁遠い話だけど、高校スポーツのセミプロ化みたいな風潮も無くしたほうがいい。実業団じゃあるまいし、スポーツさえやってればいいみたいな考え方は改めるべき。漢字や英単語もロクに書けないような連中を量産してどうする。丸暗記体質のしょーもないやり方は止めて、きちんと学習させて、クラス内の交流を通して学生として本分を全うさせろ。そうして社会経験を学ばせることで、部活動内の非効率かつ非合理極まりない、くだらないルールも、自然瓦解出来る土壌が作れるはず。