【自作ネタ】モンハン3ネタ:「オトモアイルー:理想のハンター現る?」 | AQUOSアニキの言いたい放題

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徒然なるままに俺自身のネタや、政治・社会ニュースへの辛口コメント、最近観た映画の感想とかを書き綴ります。

たまーにブログのデザイン変更とか自作ブログパーツを出したりします。「ムホホ~♪」

やぁ!僕の名前はオトモアイルー「ペパローニ」にゃ!


今日のクエストは、他のハンターさんと組むことになったのにゃ。おかしいにゃ。

僕のご主人様はこういうことをとても嫌う人のはずなのにゃ。それもそのはず、僕のご主人は表向き「ユクモ村の英雄」だけど、裏では姑息な手段でモンスターたちを討伐してきた卑怯なハンターなのにゃ。村の住民たちは、「孤高のハンター」とかご主人様のこと言ってるけど、それは真っ赤な嘘にゃ!


だから、一人で行くことのほうが多いし、どうしても行くことがあったときは、「口止め料」を他のハンターさんに払うとか、弱みを握ってから組んでるはずなのにゃ。

でもそういう動きは今回なかったのにゃ。ついに観念して、心を入れ替えたのかにゃ・・・?


「おいボケ猫、ぼさっとしてないでさっさと調合してこい。それと、肉と魚焼いとけよ。ミディアムな」


・・・入れ替えてるはずないにゃ。・・・あ、あれ?


「ご主人様、その格好は?」

なぜかご主人、見慣れたいつもの装備じゃない。そう・・・これは、ご主人が新人ハンターとして支給された装備。改造も何もしてないただのユクモカサとその他一式。


武器もなぜか、いつものボウガンじゃなく・・・斧?


「ああ、そうか、お前には説明してなかったな。今回のハンターは、新人ハンターでな。お互いに初期装備でやることになった。お前も装備なしだ。全部外して来い」

「・・・え?」

別に新人ハンターさんと同じ装備でやることに関しては、特に異論はなかったにゃ。

けど、これはいかにもご主人らしくない発言だった。いつものご主人なら、手持ちの装備で新人の出番無いくらいに実力を見せ付けるとか、自分の強さをひけらかすようなことをしそうなものなのに。


「・・・なんだそのツラは。なんか言いたいことあんのか?」

「いや別に」

「だったらとっとと準備しやがれっ!」


八つ当たり気味の口調で急かすご主人。相手のハンターってどんな人にゃ?


「・・・来やがったか」

なぜか苦々しそうな口調で現れた人物を毒づくご主人。現れた新人ハンターは、屈強そうな肉体と、それを象徴するかのように背中にハンマーを担いでいた。ハンマー使いらしい。

「どれでもいい、好きなもん選べ」

ご主人は新人ハンターに依頼内容の選択を委ねる。なんか今日のご主人、妙なことばっかりにゃ。


新人ハンターは無言でうなづいて、「アオアシラ討伐」を選ぶ。新人向けの丁度よさげなクエストにゃ。

「んじゃま、さっさといくか。必要そうなもんはこっちで用意しとく。補給が必要なら、分けるから言ってくれ」

妙にゃ。こういうときのご主人なら「売る」とか言いそうなのに・・・。

言葉の端々から感じる不審さを猫の勘で感じる僕の様子に気づいたらしく、

「さっさと準備しろボケっ!」とご主人様に怒鳴られた。

僕はいつもどおりのアイテムを調合して、クエストに臨んだ。




「うおりゃああああ」

ご主人が斧を振り回す。使い慣れたモノじゃないから、動きがガチガチにゃ。同じ初期装備なら、ボウガンとか片手剣のほうが使い慣れてるはずなのに。

新人ハンターさんのほうはというと、妙に手馴れた動きをしていたにゃ。まるでハンマーこそが自分にとって最強であるかのように扱ってたにゃ。


ところで・・・ご主人様と一緒に戦ってる僕らを尻目に、端っこで寝転がって寛いでるアイルーを見つける。新人さんのオトモにゃ。新人だからどう立ち回ればいいのかわからないのか、僕はオトモのほうに近寄る。


「何やってるにゃ?君のご主人を助けるのがオトモの仕事にゃ!」

注意すると、オトモのほうはフンと鼻で笑って向きを変えて寝転がる。

「・・・そこらへんで寝てろと、ウチのご主人が言ってたのよ。採取と回収だけやればいいから、他にやらんでいいと」

「・・・( ̄□ ̄;)!?ど、どういうことにゃ」

「知らないわよ。そういう契約だし。だからゴロゴロしててオッケーなのよ」


僕は新人ハンターさんのほうを見る。僕のご主人は、閃光玉を投げつけると、目が眩んだ隙を見て落とし穴を作る。さらにその上に大タル爆弾を2つ置く。置いた後、離れてモンスターを落とし穴に誘い込むのがご主人のいつもの作戦にゃ。


・・・と、大タル爆弾を置いたところで、石ころが大タルにぶつけられる。

まだ離れていないご主人は、爆風に巻き込まれ岩壁に吹っ飛ばされる。石ころをぶつけたのは、新人ハンター。


「相変わらずそんなモノに頼っているのか。卑怯者ぶりは相変わらずだな」

「うるせーぞ!これが作戦てもんだろーが!」

「笑止ッ!」


そう返すと新人さんはアオアシラに真正面から突っ込んでハンマーを振り回す。脳天にまともにハンマーの衝撃を受けたアオアシラは、よろよろとよろめきながら気絶する。


「巨大な敵に真正面から挑む!真っ向勝負こそが、ハンターの真骨頂!貴様ごとき、ハンターの名を騙る偽者に過ぎぬわっ!」


(((゜д゜;)))!?

僕がご主人様に思っていたことを、この人はズバッと言ってのけたにゃ!でもなんで新人さんがそんなことまで知ってるにゃ?

ユクモ村や集会場でこのハンターさんを見かけたのは今日が初めてなのに。


「うるせーぞてめー!勝ちゃいいんだよ勝ちゃ!狩って金稼ぐのがプロのハンターてもんだろーが!罠使おうがなんだろうがこれも投資だろうが!」

「ふん、情けない!これが俺の兄などとは、片腹痛いわっ!」


ふらふらと立ち上がる気絶していたアオアシラ。その横っ面を新人ハンターは思い切り振りかぶったハンマーで殴りつける。アオアシラはもう完全に立てない。


「貴様がユクモ村の英雄などと聞いたときは、耳を疑ったわ!大方、オトモを酷使させ、村長や住民たちを抱きこみ、罠や爆弾でコソコソと倒してきたのだろう!?そんな手段で築き上げた英雄なぞ、英雄の名が泣くわっ!俺が村民たちの目を覚まさせてやるっ!」


兄弟!?兄弟だったのかにゃ!?信じられないくらい対照的な兄弟にゃ。

卑劣で手段を選ばない兄と、真正面から正々堂々と挑む弟。僕の猫としての、いいやオトモとしての勘が、ついていくハンターさんをついに見つけたと言っているにゃ!


この弟さんこそ、僕の理想のご主人様にゃー!!

僕は内心喜んだ。早く10万貯めて、この新しいご主人と契約するにゃ!このご主人にめぐり合うために、僕はこれまでこんな腐れ外道なハンターに仕えていたのにゃ!


・・・ぽんぽん。


後ろから僕の肩が叩かれる。叩いていたのは、弟さんに仕えているオトモだった。同じ猫としての心を知ったのだろうか、同情してくれてるらしい。

「ウチのご主人のこと、気に入った?」

「も、もちろんだにゃ!あんたがうらやましいにゃ!」

「・・・やめといたほうがいいよ。確かに待遇いいけどさ、やることねーし」


「俺は、罠も爆弾もオトモも使わぬっ!このハンマーで全てなぎ倒してくれるわっ!」


「・・・わかった?こういう人なんだよ。アタシはただの回収役。採取役ってわけ」

「・・・・・・」


僕の理想のご主人は、どこにいるのにゃ・・・。