【ショートストーリー】決戦の前-お前達のために- | AQUOSアニキの言いたい放題

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徒然なるままに俺自身のネタや、政治・社会ニュースへの辛口コメント、最近観た映画の感想とかを書き綴ります。

たまーにブログのデザイン変更とか自作ブログパーツを出したりします。「ムホホ~♪」

※この記事は、完全にフィクションです。

とある人物をモデルにして、その心情を書いています。

読者のみなさんで、モデルとかはご想像にお任せします。もちろん、そのモデルとは全く関係ない話だし、

完全に架空です。




いよいよ始まる。俺の生涯を賭けた決戦。

達也は、それから瑞樹、今までありがとう。

お前達なしじゃ、俺はここまで来れなかった。


もうこの戦いは、俺だけのものじゃない、お前達のために、俺は戦うよ。

二人を抱きしめる。このぬくもりが、俺の支えで、心の拠り所だった。


負けを知り、屈辱を知った。


苛立ちのなか、お前達に辛く当たったりもした。

途中で引退することも考えた。

俺はこの世界で生きていけないと、深く絶望したこともあった。


今、俺がやらなきゃいけないことは、

お前達に謝ることじゃない。

頂点に立って、歓喜の歓声の中、お前達を抱きしめることだ。


だから戦うよ。この腕が動かなくなっても、この足が引きずっても、

絶対に倒れない。


本当に、長い道のりだった。

お前達には、ありったけの気持ちを、腹の底から言いたい言葉があるんだ。

ありがとう。


でも、まだ言わない。

やらなきゃいけないことがあるから。


アイツは天才だ。負けを知らず。才能もある。

頂点まで最短距離で上り詰めた。


俺はどこまでいけるかわからない。

俺にとって、これが生涯最初で最後の大きなチャンスなんだ。


絶対に勝つ。だから、最後まで見ててくれよ、瑞樹、達也。


試合開始10分前。もう行こう。


ここまできたら、最後の最後まで、戦い抜く。


照明がまぶしい。あふれんばかりの大歓声。

こんなに、俺のことを見ててくれるなんて・・・。

泣き虫だった頃の、あの見下したような眼はもうない。

こんなに人々のまなざしが心地いいものだったなんて。


向こうに、アイツがいる。

絶対に目線から外すな。闘う気迫だけは最後まで燃やし続けるんだ。


絶対にお前より先に倒れねぇ。

倒れるのはお前だ。


試合開始の合図が鳴り響く。

俺は、胸の奥から燃やしていた火力をさらに上げて、

アイツに向かって駆けていった。