正午をしばし通過した頃、そろそろ自分もお昼にしようかと席を立ち、キッチンの方へ向かうと、
ぷぅううう~ん
と、これまた香ばしいジューシーな匂いが漂ってくる。
キッチンには、お嬢の持ち込んだGeorge Foreman グリルが置いてあるため、誰かが、またホットドッグでも焼いているんだろうかと中を覗き込むと、そこには、せっせと何かを調理するビーちゃんの姿がある。
“良い匂いねぇ~、何をグリルしてるの?”
“あぁ、これこれ。 スーパーにランチを探しに行ったらね、これが安売りしていたのよ!”
と、差し出すは、トレーに塩コショウされ次に焼かれるのを待っている、まさかのラムチョップでした。
ホットドッグであれば、まだ分かる。 例えば、ハムやらチーズを挟んだパンをパニーニ風に焼いているのであったらグッドアイディア~と言えたかと思う。 これが牛ステーキであったら、まだ100歩譲って理解したかもしれない。
でも、何故かラムチョップを真昼間にしかも職場のキッチンで焼く女の子。
この国に移住し、人生の半分以上を過ごし、強烈な国民性に当てられ、もう大抵の事には驚くまいと思ってはいたが、久々に度肝を抜かれた。
あまりのびっくりに笑いが止まらなくなってしまったのは、私だけではなく、その後も、ラムチョップのかほりに釣られキッチンを覗き込んだほぼ全員が、大爆笑と言う珍事件を巻き起こしたビーちゃんが、今後もどんな事をやらかしてくれるのだろう、と、ちょっと会社に来るのが楽しみになったのである。
ちなみに、ラムチョップは、ジューシーで柔らかく、とっても最高なお味!だったそうだ。 会社Deれっつ・くっきん! これが噂の女子力(巷でよく見聞きするが今一定義の分からない言葉の一つ)が高いと言う事なのだろうか。