最近流行ったGotyeの、Somebody that I used to know (ft. Kimbra)を聴く度に過去の男の一人の顔が浮かぶ。 この歌の言葉を借りて言うなら、“別に未練があるわけじゃないけど”ってとこだけど。
この歌詞、ちょっと小難しいのでつたない自分のニュアンスで訳してしまうのも心が痛いが、女に捨てられた男が自分の傷心を自分本位に歌い上げている。 簡単に訳しちゃうと、
今でもたまに思い出すんだけどさ、君は僕と一緒に居て死ぬほど幸せだと言っていたし、だから僕は君が自分に相応しいと思い込もうとしたけど、所詮君には僕の心の隙間は埋められなかったんだよ。 君は僕と一緒に居る孤独に最後まで耐えていたようだけど、僕だってうんざりだった。 だから、君が友達に戻ろうって言った時には心底安堵したもんだよ。
だからって、綺麗さっぱり断ち切っちゃうなんてひどいじゃないか。 電話番号まで勝手に変えちゃってさ、僕との事を“なかったこと”にしちゃうなんてひどいじゃないか。 別に君に一抹の未練だってないけれど、こんな他人のような扱いを受けるなんて僕を何だと思っているんだ。 ま、君だって僕にとったら過去の女、“Somebody that I used to know"だけどね。
って感じだろうか? もちろん、歌全て訳したわけじゃないし正しい訳ではないかもしれないけれど、えらい姑息なずるい男だなぁ、お前、、と、呟きたくなってしまう。 極端に言うと、“僕はちっとも悪くない、関係が上手くいかないのは君がきちんと僕を見てくれてないからなんだよ”と、自分を正当化し全ての上手くいかない理由を女に押し付けているんである。
特に、この“電話番号まで勝手に変えちゃってさ”と言うくだり、“やっぱし一人じゃ寂しいから、次が見つかるまでキープにしてみよっかな”なんて言う簡単な気持ちでけてみたら、“この電話番号は、ただいま使用されておりません”のメッセージが流れしこたま傷ついちゃった
感が否めない。 そして、女に“上書き保存”された事に逆切れしてんである。
そして、Kimbra(女性)部分、
今でもたまに思い出すの、貴方が散々私を(精神的に)痛めつけた時、私はいつもそれが自分のせいだと貴方に思い込まされた。 でも、貴方の顔色を伺いながら一緒に居るなんてもううんざりだった。 別れるなら綺麗さっぱり貴方を断ち切って過去の男、“Somebody that I used to know”にしてやるわ。
この、“I think of all the times you screwed me over But had me believing it was always something that I'd done”のくだり 電話番号まで変え、男を完全に切るまでにどれだけ追い詰められてきたのかが、まざまざと分かる部分だけれども、最後はとても潔い。
こう言う男と言うのは、概して自分に自信のない脆い感じのする女性を探す事に長けている。 そして男は誰も理解してくれなくて可哀想な自分を演じ、女性に“悪いのは自分なのだ”と思い込ませ男の好きなように染め上げ優越感に浸るのだ。 女性は大抵、長い間、男を理解してやれない事に悩み傷つき自分を責めながら生きていく羽目になる、私がそうだったように。
男は、こう言う女性を精神的に支配する事で、病んだ自分を覆い隠し勘違いなエゴだかプライドを守っている。
この歌とビデオが、どのような経緯で作られたかは知る由もない。 けれど、最初傲慢そうな顔をしたGotyeの表情が段々引いていき相手の色に染まり始めて行く設定が面白い。 それと同時に怒りの表情で吠え掛かかるように自分の決意を歌い段々と相手の色を失い、自分の色を取り戻し男の下を去っていく女性(Kimbra)がいる。
*このKimbraの怒りの表情の素晴らしい事! 今にも噛み付きそう。 やっちゃえ!
昔の男を思い出すのは癪ではあるものの、この歌を聴いて、きっと今でも同じような事を繰り返し無いものねだりで本当の幸せが何たるか気がつく事もないだろう事を考えるのは、少し、ざまーみろーと気味がよくせせら笑ってしまう。 根性が悪いと思われても仕方はございません。 が、これだけ思えるようになったのも、私は男をすっぱりと、“Somebody that I used to know”に出来たからなのだと自分を褒めてやりたい。
もちろん、↑で書いたことは全て私の解釈なので、真に受けないで下さい。 これだけなんだかんだ言っても私は、この歌好きですし。