マーブル状にゆっくり混ざっていくそのカップの中を眺めているのがすき。
ずっとずっとそのまま、
完全には混ざり合わずに
綺麗な模様のままでいてくれたらいいのに。
ふたつの色は、ひとつにならなくていい。
ちゃんとそれぞれ独立していてほしい。
それでいて補い合っていてほしい。
ちゃんと、
そこにいることを、教えてほしい。
ちゃんと、
此処に。
個々に在ることを、教えてほしい。
失くさないでいてほしい。
軽い頭痛を持て余して
ベッドに投げた身体は
なんだか最近心許なくて
秒針の音だけをやたらと気に掛けてしまう。
ごく僅かな前進や後退は
こうして眼には視えないから
その変化に不安を覚えるとき、
やたらと時間の経過が意識の中に滑り込む。
暮らしてゆくそれだけのことに
たくさんの力が要ることを思い知らされるようで。
ただ、生きてゆくことは
それだけで疲弊してゆくことでもあるのかな。
ささやかに灯した時間を思い出したり
ささやかに想うひとを描いたりしながら
そうして眠りを待つ夜は
今日も、とても静かだ。
すきな言葉を思い出す。
すきなメロディーを口ずさむ。
密やかに、重ねられた嘘と共に記憶を殺す。
その度に
わたしごと、殺されてゆく感覚に
ちりちり痛む胸を知らん顔して。
表皮の内側に
わたしはちゃんと、わたしを育てなくちゃ。
