悪徳繁殖業者をかばうペット販売業界 | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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先日もお話しした、無資格・無麻酔で毎日のように帝王切開を繰り返していた長野県松本市の繁殖業者(ブリーダーと言うのもおこがましい)ですが、

この件を刑事告発し公にした杉本彩さんの団体Evaによりますと、さらに驚くべき事実がありました。

 

飼育状態が非常に劣悪で実際は2,000頭程度いた犬たちが続々と死に、半数の1000頭くらいになるほど頻繁に死骸が出る有様だったそうで、死骸は産業廃棄物として、糞尿や生ゴミと一緒にフード袋などに入れ他のゴミと一緒に廃棄していたとのこと。

 

給水ボトルの飲み口は、なめる部分が錆びていて水が出てこず脱水で死亡する事も...

 

無麻酔帝王切開だけでなく、マイクロチップの埋め込みや、ワクチンもオーナー自ら接種し、おかしなことに証明書も発行していたという事実。

 

それにはこの業者に協力獣医師がいて医薬品・医療機材の提供も受けており、実際は接種していないワクチンの摂取証明書などにも獣医師の印が押されていたそうです。

 

 

このような悪徳業者がなぜ30年間も営業を続けてこられたのか皆さんも疑問を感じるでしょう。

 

もちろん保健所は年に2回立ち入り検査に来ていて、設備や管理方法に不備があることを長年認識していたのです。

 

それなのに動物取扱業の登録を更新の度に受理し営業を続けさせていたそうです。

 

要は問題を起こしてこの業者を廃業に追い込むのが面倒くさかったのでしょうね。

 

「毎年指導はしていました〜」で保健所としての責任は果たしたということなのでしょう。

 

元従業員の人やそれを知った獣医師さんがどれほど松本保健所に訴えても改善命令が出ることはなかったようです。

 

そして保健所だけでなく松本市長にもこの話は伝わっていたにもかかわらず、何の手もこうじなかったようです。

 

 

そして最後に驚くべきことが...

 

1000頭前後の犬を行政の収容施設だけで受け入れることは難しく、

まず一度行政施設に入れ各個体の記録を取った上で県外の信頼できる動物保護団体に委託していく計画を警察と共有していたところ、21匹のみ松本市保健所に移動したのち他の犬たちが大量に忽然と姿を消したのです...

 

実はこの悪徳業者が繁殖させた子犬たちは毎日のようにオークションに出品されていたのですが、利用されていたオークションの主催会社(よくテレビにも出てくる大手のオークション業者で先日も動物愛護法の改正に施行の延期を要求した有名なUケンネルという業者です)が手配した業者たちが犬たちを一夜のうちに多数回収していったらしいのです。

 

この件で犬猫の生体販売に悪印象が広がるのを避けるために繁殖犬たちを隠したのでしょう。

 

その犬たちがどうなってしまうのかはまるでわかりません。

 

大半は他の同様な繁殖屋の元でまた生き地獄を味わうのでしょうね。

 

松本の繁殖業者がそのオークション業者に移譲したと言ってしまえば、警察も手も足も出ません。

 

下にリンクした記事の最後にも書かれていますが、

ペットショップから子犬や子猫を買うということは、こういうおぞましい連中の金儲けに加担するということになってしまいます。

 

この生き地獄の運営資金を提供しているのがペットショップから生き物を買った人たちであるということを決して忘れないで欲しいと思います。

 

そして私たちにまずできるのはこの事実を多くの人に伝えることなのです...