『ダブルバインドとダブルスタンダード』 | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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ダブルバインドとは「二重拘束」とも言いますが、

二つの矛盾した命令をされることで困惑し思考停止して自由な判断ができなくなる状態

をいいます。

 

 よく、ドッグランで犬を呼び寄せておいて犬が戻って来たら、

「なぜ早く来なかった?」などと叱る人がいますが犬にとっては

「命令に従って戻って来たのに叱られた」というダブルバインドに陥っているわけです。 

 

これを何度も続けていると犬は自分の名前が呼ばれた時、

戻らないといけないが、戻ると嫌なことがあるというジレンマでどうしていいか分からなくなり、同時に飼い主に対する不信感が高まります。

 

同様に「スワレ」を覚えた犬に続けて「フセ」を連続して教えようとしてできないと叱るという場合も、飼い主側としては「スワレはもう覚えたからいい。次はフセができないから叱っている」と思っていても、犬は「スワレに従ったのに叱られた」というダブルバインドで「スワレ」もできなくなってしまいます。

 

次にダブルスタンダードとは「二重規範」ともいい、

同じような状況でそれぞれ異なる指針が不公平に適用されることをいいます。 

 

例えばいつもはソファーの上に乗ると叱られるのに、

お客さんが来ているときは乗っても叱られないとか、

お母さんはソファーに乗ると叱るのにお父さんは乗れと促すなどがそれに当たります。

 

家族が食事をするときも、お母さんは欲しがると叱るのに、子供たちは隠れて与えたりするのもダブルスタンダードです。

 

 

このような状況がいくつもあると、犬はやはり混乱しルールがよく分からなくなってしまいます。 

飼い主は自分なりの基準に沿って犬に対応しているつもりでも、

実は犬が指示やルールに従わなくなる原因を作っていることが数多くあることを認識し、

家族全員で同じ対応をするよう決めておいてください。