・・・つづき
夜の部では
船弁慶で静御前と平知盛の霊

でも、でも、でも~
昼の部での関取やお殿様も良いけれど
今月はやっぱり夜の部の
船弁慶 でしょう

今回の目的はコレですから~
大興奮、大満足でございました
松竹座 歌舞伎座とトントンと続いた
染五郎さんの船弁慶 あれから7年
そんなに経っているとは・・・
義経の行く末を案じ愛しい人を思う気持ちが
その舞う姿の奥底に静かに流れているようで
なんだか静御前の心を共有できた気がします
そして烏帽子がぽとりと落ちる・・・
哀しいけれど何度観ても好きな場面


前回歌舞伎座より 見た目だけでなく
美人度は増してる

「そもそもこれは
桓武天皇九代乃後胤 平知盛 幽霊なり
あら珍しやいかに義経 思いも寄らぬ浦波乃」

知盛の登場 花道での第一声
地の底から響くような その声
これに魂全部 根こそぎ持っていかれました


身動き出来ない全身金縛り状態(汗)

長刀の切っ先を向けられた時は
(←勝手にそう思ってます(笑))
心臓が停まりそうでしたわ

烏屋揚げ幕が上がり 忍び寄る知盛の霊
水面(みなも)を滑るように
あっという間に花道七三
目の前に現れた知盛は義経を見つけた瞬間
みるみるうちに眼(まなこ)が真っ赤に血走りだす
知盛の全身から漂う”妖気“"殺気"が半端ない
義経に襲い掛かり弁慶との対決では
荒ぶる感は以前より抑え加減に感じましたが
その分 怨霊としての"気"が一層増したよう
長刀を背負って渦巻きの花道引っ込み
聞くのが野暮!
勿論カッコいい~

に決まっております(笑)


瞬きもせず息することさえ忘れるほど



知盛に関して言えば
烏屋揚げ幕が上がる瞬間から
海の藻屑と消えゆく様に去っていく
揚げ幕が降りるその時まで
その一瞬をも取りこぼさないよう
拝見していたように思います

これが為の遠征!
と言っても過言ではない今回の博多座

ほんと来て良かった!
ありがとうございます

次は必ず、必ずや
歌舞伎座の大舞台で “船弁慶”を!
近いうちに実現させてほしい


博多座での公演
ほんとうにお疲れ様でした
4,5,6月と続いた公演も
染五郎さんにおかれては
7,8月と基本長期公演はお休月間
寂しいよ~

で す が、
イベント・単発公演等々色々とありますよ
次にひと月公演の舞台でお目にかかれるのは
9月歌舞伎座 楽しみにしております