TOSHIKI KADOMATSU Performance
”お前らと俺”

備忘録②です。
この”おまおれ”(おれおま
)は
少人数編成のほかに
もう1つ、大きな特徴があります。
それは
ステージ上にいない方の音源と一緒に
ステージ上にいるミュージシャンが
セッションすること。
このマルチトラックを使用する手法は
ミュージシャンでありながら
音の編集にも長けている
角松さんならではで
最初に大々的に披露されたのは
25th Anniversary Liveの時でした。
開催の直前に急逝された
青木智仁さんの音源に合わせ
他の出演者が演奏するという
画期的なものでした。
しかも数曲ではなく
ベースが入っている曲は全曲。
これはまさに前代未聞でした![]()
これができるのは
今でも角松さんだけだと
私は思っていたのですが
10月25日に日本青年館で行われた
JAZZ-FUSION SUMMIT2025で
同じ手法が使われたようです。
(和泉宏隆さんの音源🎹を使用)
でも
ミュージシャン本人が
マルチトラックを
マニュピレーションしてしまうのは
未だに角松さんだけだと思われます。
マルチトラックを使用すると
故人の音源と一緒に演奏できる![]()
というのが最大のメリットです。
さらには
海外のミュージシャンとの共演も。
そのメリットを生かし
毎回、青木さんや
浅野“ブッチャー”祥之さんの音源が
ご披露されますが
ドラムレスという編成のため
ドラマーをフィーチャーすることが多く
そこも聴きどころのひとつです![]()
そんなこともあり
毎回、冒頭の講義では
とある曲をチラ出ししながら
マルチトラックの貴重さを
角松さんがお話されるのですが
今回のその曲は
浜辺の歌
でした。
(前回までは恋の落とし穴
)
ドラムのキックの音だけ
ハイハットの音だけ…と
多方面から解説。
そこに青木さんのベース
さらには小林信吾さんのピアノと
ブッチャーさんのギターが重なり…
回を重ねるごとに
ちょい出しの長さなどが違い
最後の方は
これなら誰でもわかるでしょ![]()
ぐらいなサービスぶりでした。
ついでに
同じドラムのキックでも
高めを出すか
低めを出すかで全然違う![]()
とか
一番単純なステレオは
イヤホンやヘッドホンで
左右別の音が出ているという話から
音を左右にパンする(振る)とどうなるか
とか
なかなかマニアックなお話を
実際に音を流しながらの
楽しい講義でした。
この講義は
複数回行く人は毎回聴くので
飽きてしまうかも
ということで
退屈な人は寝ててくださいと
角松さんがおっしゃいますが
誰も寝ていません。
私も
何度となく聴いたお話で
正直知っていることばかりですが
全然退屈ではなく
むしろ毎回楽しく受講しています![]()
ちなみに
このマルチトラックのことを
私が初めて知ったきっかけは
角松さんではなくQUEENで
その話を以前、ラジオに送って
メールを読んでいただけたのですが
今回のツアーで
私が参加した公演では1回だけ
角松さんが
皆さんがよく知ってる曲では
QUEENとかね とおっしゃったので
個人的にも非常にテンションが上がり
うんうん
と首を縦に振ってしまいました![]()
この講義の時間には
うちの娘なんてイヤホン片方で聴いて
もう片方ではYouTube見てるからね
とか
僕がデビューした頃は
こんなに分厚いテープ(幅30cmぐらい
)が
ぐるんぐるん回ってて
すげ~
とか思って見てましたよ
とか
楽しいお話も聴けました。
角松さんは
マルチトラックが8チャンネルの頃から
(今は無限に収録可能)
この音をLIVEで使えたら
面白いだろうな
と思っていたそうで
実は'80年台には既に
吉田美奈子さんのコーラスを
多重で再現したくて
LIVEで使用していたそうです![]()
このボリュームたっぷりの
音楽講座の最後は
カラオケとは違いますよ
カラオケでピアノの音だけ消してとか
ドラムだけ消してとか、できないでしょ
ヴォーカルトラックを出してしまうと
口パクになってしまいます
気を付けてくださいね![]()
という、おまおれシリーズ初回から
同じオチで締めくくられます![]()
つづく。
Year-end LIVE
『Forgotten Shores』
NOW ON SALE![]()
YouTube
Forgotten_Shores_NONSTOPMIX![]()

