「さやゆーり」



ゆーりちゃん目線



最近梅雨の低気圧のせいで
あんまり体調がよくない



彼女の前では心配かけたくなくて
平然を装って接している



私の彼女は年上だけど、抜けてて
私の前ではすごい甘えてくる
そんなところが大好きだ



今私は一人暮らしをしてる
彼女から同棲しようって言われてるけど



もう少し落ち着いたらにしよって約束した



だから体調の悪い今も
ひとりベッドのうえ



体調の悪い時ほど自己嫌悪に
陥って気分が下がる



そんな時決まって思うこと
それは彼女の隣に私がいていいのか



彼女も私もアイドルを卒業して
別々の道を歩んでる



だから、私が隣にいることで
彼女の活動の幅を狭めてる
んじゃないかって思うようになった



彼女は優しいから



『ゆーりがいてくれるから頑張れるんやニコッ』



そう言ってくれる
何度もその言葉に助けられた



"ピーンポーン"



「あれ?こんな時間に誰だろう」



恐る恐るドアを開ける



〈ゆーりLINEしても返信こないから
心配できたけどやっぱ体調悪いんやろ?〉



「あっよしこ」



今来たのは吉田朱里ちゃん
アイドル時代の先輩だけど
今もユニットで一緒に活動してる



〈ゆーりこの時期あかんからな
どーせ、さや姉には言ってないんやろ〉



彼女には全て見透かされてる
逆にありがたいけどね



〈看病したるからベッドで寝とき?〉



「ありがとう〜グズッ」



そう言って寝室に戻る
体がだるくて動く気力が
無くなっていく



いつの間にか記憶が無い
きっとここで眠りについたんだろう



まさか今日に限ってくるとはね



NEXT🔜明日11:30