もう10年以上前になるが、

今朝みたいに雪が降る日に思い出す出来事がある。

 

状況はうろ覚えだが 

海外出張から夜遅く空港に着き、日本で大雪が降ったため

帰る交通手段はタクシー以外になかったと記憶している。

タクシーは大変な行列で並んでいるのは人だけで、

一台もタクシーがやってこないという

寒々しい光景。

 

一緒に帰国したクライアントのお偉いさん達は

ハイヤーが待っていたので

次々とお疲れ様〜と言って帰っていく。

「お疲れ様〜」と言いながらも「帰れるの?大丈夫?」という

気遣いのある方々ばかりだが、

私も気遣いというより、「一緒に乗って行く?」と

聞かれてしまうのを恐れ爆  笑

帰る手段は一切思いついていなかったが、

「全然大丈夫です。」と笑顔で答えた。

 

ちょっと脱線して

前述の「聞かれてしまうのを恐れた」理由を分析してみると、

もうすでに飛行機を降りてから散々

出張中はお世話になりましただの、

あそこのどこどこレストラン美味しかったですね、

今後のためにメモさせていただきました、ごちそうさまでしただの、

次回も機会がございましたらよろしくお願いしますと、

出張の締めとなるご挨拶を長々と全てさせてもらった後に

ハイヤーの中という狭い空間にクライアントの方と

少なくともあと1、2時間ご一緒するのは

向こうも疲れているのに嫌だろうし、

こちらとしても気が休まらないニヤニヤと思い、

反射的に思ったことだ。

それだったら自腹でもよいので空港の近くのホテルに

泊まろうとも瞬間的に考えた。

当然、予約はとれないのだが。

 

というわけで、ハイヤーに乗るのをお断りしたのは正解だが、

さあ、どうやって帰ろう。困った、困った。

タクシー?何時間待ちだろうか?

 

そんな時に思い出したのがペットタクシーのおじさん。

当時まだそんなになかったペットタクシー。

ペットシッターさんのところに愛犬を預ける時に

時々利用させていただいていた。

ペットタクシーとは

飼い主が一緒についていかなくても

指定した場所に

安全にペットだけでも届けてくれるサービス。

 

いつも私が頼んでいるペットタクシーの運転手さんは

とても人のよいおじさんで、仕事というより

趣味でやっている感じだった。

動物好きで飼い主に寄り添った親切なサービスを提供していた。

 

ダメもとでこのおじさんに動物ではなく、

人間を家まで運んでくれないか

頼むことにした。

 

するとなんと、近くまでお客さんを送りにいったばかりで、

迎えに来てくれることになったのだ。

 

あんな大雪で交通が渋滞しているような日に

迎えに来て下さったペットタクシーのおじさん笑い泣き

ありがとうございました。

あの時は本当に助かりました爆  笑