今日は日本語の「チャレンジ」と英語の「challenge」という言葉について考えてみた。

日銀の総裁が使った「チャレンジングな状況」。

 

ただでさえ曖昧な日本語に

横文字を文に入れてしまうと更に

言いたいことがボヤけて混乱し、

様々な解釈や憶測が生まれてしまっている。

 

日本語のチャレンジングは

英語のchallengingとは微妙に違うため、

帰国子女の私とマルドメ(まるっきりドメスティック)の夫との間、

というミクロのレベルのユニットでさえも

解釈が分かれた。

 

夫は「チャレンジは何かにチャレンジする、というところから来ているから、

利上げに踏み切る的なことを言っているんだよ。」 

いやいやいや、NIRP(negative interest rate policy)の解除に

言及していることは考えられるが、何も名言はしていない。

「チャレンジする」から出たチャレンジングという言葉ではないと思う私。

そもそも日本語のチャレンジングの意味をとるならば

「自分の腕を試される難しい局面」的な意味合いにならないかな。

 

英語のchallengingという単語の解釈をするならば、

大したことを言っていない。

非常に厳しい状況になる、つまり判断が難しい状況ということを言っているにすぎない。

でも、これではちょっと読みが浅すぎてしまうのは確か。

 

いずれにしてもこの日本人が使うチャレンジは

そのまま英語で使うことはできない難しい単語であることを

私は日頃から思っていた。そのことを今日こそブログに書いておきたい。

 

日本語のチャレンジしてみる!というのは

英語ではI will challenge!にはならない。

tryを使った方が無難だ。

 

私がアメリカでどういう場面で

このchallengeという単語と出会ったかを思い出してみると。。。

 

住んでいたマンションが所有する敷地内の壁打ちテニスコートで

1人でテニスをしていた時、後から来た人が

'I'll challenge you for the court'と言ってくることがあった時。

「コートをかけて勝負しよう。」というまさに挑戦の意味だ。

 

コートは予約制でもなんでもなく、

誰でもいつでも使えるものなので

早い者勝ちだ。

自分の番が来るまで待つ人もいれば、

このように勝負を申し出る人もいる。

これがまた下手くそなのに

勝負をしようとするところがアメリカだ爆  笑笑

住んでいた期間何回も勝負をかけられたが

負けたのはたった一回。兄との勝負だ。

3歳離れた兄は7歳の私に容赦なく

真剣勝負をして恐かったな〜赤ちゃん泣き

 

その他に

身体障害者は言葉の変遷があり、

最初はhandicapped、

その後はdisabledという表現が使われ、

今はphysically challengedという言い方に落ち着いている。

 

あと、意見を闘わせる時もchallengeを使う。

Anyone want to challenge that?と進行役が反対意見を求める時に聞く。

 

難しい、困難な状況をchallengingという言葉で表すことも多い。

 

こう並べてみると英語のchallengeは必ずしも前向きではない。

一方で、

日本語でチャレンジというとなんとなく、

前向きな挑戦というニュアンスが確かにあるので

夫が前述のようにチャレンジングの意味を捉えてしまうのもありなのかな。

 

今日は日本語のチャレンジと英語のchallengeの違いについて考えてみました。