アメリカの紅一点の連邦最高裁判事、

ルース・ベイダー・ギンズバーグが

2020年9月18日に亡くなった。

 

彼女は自身も経験した性差別、

マイノリティへの不平等な扱いを

なくそうとこれまで法律家として闘ってきた。

 

彼女の闘いを描写した映画が

「ビリーブ」〜未来への大逆転である。

また、「最強の85歳」は

彼女を追ったドキュメンタリー。

彼女の功績を振り返るにはこの2作品を

見るといいかもしれない。

 

更に、ギンズバーグはリベラル派を代弁して

異議を唱え、その姿勢は多くの若者から支持され、

ポップカルチャーのアイコンとして

ノトーリアスRBGという愛称で

昨今人気が更に高まっていた。

彼女をモチーフにした

Tシャツ、マグカップなどのグッズも

販売されている。

 

また、彼女の人生を語る上で忘れてはならないのは

法の解釈と見解が

合わないにも関わらず

同僚のAntonin Scalia判事と

固い友情で結ばれていたことではないだろうか。

このことは彼女の人間としての

魅力をも表している。

 

彼女とScalia判事との友情から

特に今の時代、私たちは学ぶことは

多い。お互いを大切に思い、

家族ぐるみのつきあいで、

お誕生日には贈り物を

送り合う仲でありながら、

一切自分の持っている信念を

お互い曲げることはなかった。

アメリカの民主主義はこういったところで

保たれているのかもしれない。

 

彼女がScalia判事の葬儀で

送った弔辞は笑いを誘いながら

友人への思いを語った感動的なもの。

上記の2作品以外でもYouTubeで

是非見てもらいたい。

 

意見が異なる二人が何故友達なのかと

聞かれ、Scalia判事は

「イデオロギーを攻撃するのであって

人間を攻撃するのではない。

良い人間の中には悪いイデオロギーを持った人がいるだけだ。」と

生前言っていたことが紹介されている。

 

残念ながら、大切なことは

失ってからその価値の大きさに気づかされることが

往々にしてある。

ルーサー・ベイダー・ギンズバーグが

亡くなってしまった今、

彼女がこれまで闘ってきたことを

改めて振り返り、その意義深さを考えたい。