平成から令和に元号が変わった直後、

政府は日本人の姓名のローマ字表記は

公文書においては

日本と同じ姓ー名の順番にすることを決定。

今年(2020年)から導入され、

NHKでも英語放送において、

人名は政府の方針に倣い、

姓ー名という順番に変更されている。

 

先日、山本寛斎さんの訃報が伝えられた時、

欧米メディアはKansai Yamamotoとしているところ

NHKでは

Yamamoto Kansaiになっていたが、

世界的に有名な方だからこそ

むしろ後者の方が日本人であるということが

はっきりとしてしっくりくるし、

違和感がないように感じた。

 

欧米でも間にカンマ「, 」を入れることで

姓ー名という順番で名前を書くことがあるので

概念的には大きな問題にはならないだろう。

 

この姓ー名のローマ字表記の決定を深読みして

日本の独自性を取り戻そうという

動きの一環と捉える人もいるだろう。

 

私はもっと単純な理由でこの決定を

歓迎している。

私は英語で日本人の姓名を書くときは

没後50年経過している人は

姓ー名を逆にしないという教えをこれまで受けてきた。

ご想像の通り、それはそれで問題で

徳川家康はIeyasu Tokugawaにはならないのは

明らかだが、微妙なラインの人が年によって出てくる。

さらに、野口英世のような偉人はすでに

Hideyo Noguchiとして世界的に有名なのに、

「没後50年経過」という教えに沿って

英語の文章を書くとすればNoguchi Hideyoになるという

判断をしていた。

 

今回政府がローマ字表記のルールを

はっきり決めたことで

英語で人名を書く際に悩むことは

なくなるのでありがたい。

 

今後は口語においても姓ー名という

順番で名前を名乗る人も出てくるかもしれない。