先日のブログは

欧米諸国と日本の死亡原因の違いについて

分析してみた。

 

米国、オーストラリア、カナダ、フランス、スペイン、スウェーデン、オランダ、ドイツ

これらの諸国の死因トップ10を見た場合、

11の死因が共通していて、順番が入り繰りしているだけだった。

死因の項目が50以上ある中で

先進国で普通の生活を送っていると

主な死因はこの11に絞られてくるということだろう。

(11の死因についてはブログを参照)

これを仮に「標準」だとした場合、

各国の死因トップ10のうち、この11項目から外れているものは

その国の特徴を表しているといえるかもしれない。

 

<日本>

日本は外れている項目が2つあり、

それが胃がんと膵臓がんである。

これらの死因から推測した内容は

先日のブログにメモした。

 

そしてここから他の国をみてみた。

 

<スイス>

例えば、スイスの場合は

トップ10の死因の中で11項目から外れているのが

「Falls」と英語で書いてある。

滑落、落下、転落、転倒?定義が明確ではないが、

先進国の中で唯一スイスだけがトップ10に

「Falls」が入っている。

初めは登山中のことかと連想したが

果たしてどうなのだろうか。

この*データ(148か国)のランキングによると

スイスは日本に次いで世界2番目に長寿であり、

高齢者の転倒が多い可能性も考えられる。

 

スイスの環境がなぜこんなにも「Falls」による

死を引き起こしているのか。原因を突き止めれば

防ぐことはできないものなのか。

 

また、スイスも前述の諸国と同様、

トップ10に自殺が入っているが、

国が自殺幇助を認めていることを考えると

自殺は常に一定数あるのだろう。

 

<新興国、貧困国>

死因に着目して違う角度からデータを見ると、

ブラジルを含む新興国には交通事故がトップ10の死因に入っていたり、

また、貧困国に限定されているわけではないが

南スーダン、モザンビーク、バングラデシュ等

下痢による死亡者が多い。

こういった国々のインフラが整備されていない

状況のせいだと思って間違いないだろう。

 

また、ショッキングなデータとして

アフガニスタンでは5番目に多い死因が

戦争/紛争である。

 

このようにして死因を見ることで

各国の課題が見えてくる。

総じて考えると

先進国は個人がそれぞれ食生活を意識することによって、

予防できる死因が多い。

ただ、死因としては11項目の順番が入れ替わるだけかもしれない。

一方、新興国や貧困国では個人の努力ではどうにもならない

複雑な事情が死を招いてしまうことがデータから読み取れる。

後者に関しては確実に減らすことができるはず。

自国の政府、国連、日本のような先進国の支援や取り組みに

期待したい。

 

source:

*World Life Expectancy website based on WHO data