妊娠回顧録：第19回
午前４時の検査の後、
お腹も痛いが、とにかく腰が痛くて歩く事も儘ならず、
そのまま分娩台の上に寝ていることに。
陣痛は耐えられないような痛さではありませんでしたが、
やっぱり時々、自然に「う～ん」とうなり声が出ました。
母も妹も、お腹よりも腰が割れるように痛かった
と言っていたのですが、どうやら私も同じ。
本当にとにかく腰が痛い！
割れるように、というか、
引き剥がされるような感じというか…。
数日前に、立会いを決心してくれた夫が、
ずーっと腰の下に腕を入れていてくれました。
こうすると、少し楽。
夫はさぞかし腕がしびれた事でしょう。
いきみ逃しは、
必死で「ヒッヒッフー」とやるほどではなく、
「ふーっ」とため息をつくような感じで大丈夫でした。
そして、外もすっかり明るくなった６時ごろ…。
隣の分娩台に入って来た妊婦さんがいました。
この病院の産室には分娩台が２つあるのですが、
カーテンで区切られているだけなので、
声がまる聞こえなんです。
隣からも時折「うーん」という低いうなり声と、
医師や助産師たちの何か話す声が聞こえてました。
どうやら経産婦さんのようで、お産の進みが早いのか、
分娩台に乗って1時間くらいで、
ちらっと、「吸引しますねー」と聞こえ、そのほんの少しあと…、
元気な産声！
どうやら生まれた様子に、ちょっと感動してしまった私、
じーんとこみ上げるものが。
この時も夫がそばに居たのですが、
夫と２人で、
「なんか感動しちゃうね～」
「次は私の番ね～。私、生まれたら泣いちゃうかも」
なんて話していたのですが、
他人の出産に感動している場合では無いことに気づくまで、
そう長くは掛かりませんでした。
まだ続く…。
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